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土用の丑の日。鰻三昧丼を仕立ててたのしむ!

7月28日水曜。
今年の土用の丑の日はたった一回。それが今日。
鰻三昧定食でその一回を堪能しなくちゃと、銀座の昇亭にくる。

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店頭にテイクアウトの売り場があって、鰻の蒲焼きや串物、弁当が並んでる。

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その売店のイートインって感じの威張らぬ感じが気軽でたのしい。奥の厨房ではその売店で販売するための料理を作り続けてて、テーブルにつき注文すると、その段階で一番いい状態の鰻をつまんで料理を作る。
だからそれほどまたずにできたての料理がやってくるのがとてもありがたい店。あっという間というわけじゃなく5分、10分はかかるのだけど、鰻屋さんとしてはスピーディー。

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ここのメニューでありがたいのが蒲焼き、白焼きを半尾単位で注文できるところでだから、うな丼に鰻の白焼き半尾分。肝焼きを添えてなんて注文ができるところがオキニイリ。

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そしてその組み合わせを「鰻三昧定食」と勝手に名付けた。
うな丼は蒲焼き半尾の一番安いの。他の料理はお重だけれどこれだけ陶器の丼入りというのもうれしくいつもこれ。手にとったときに感覚、唇を付けたときの口当たりの良さはやはり四角いお重より丸い丼。

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今日の白焼きはしっぽ側。筋肉質でさっぱりとした上品な味。一方、うな丼の方はお腹に近いところ。脂がのってネットリとした食感で、タレが焦げた香りもおいしい。

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白焼きのサイドにはたっぷりのわさび。そして肝焼き一串に肝吸い、漬物でひと揃え。

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まずは白焼きを醤油、わさびで味わって本格的に食べる準備をつつがなく。

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白焼きの残りをうな丼の蒲焼きのサイドに寄り添わす。
肝は串から抜いて盛り付けて、わさびをちょこん。
うなぎ三昧丼が完成します。
値段にするとほぼ4000円。
ちょっと贅沢ではあるけれど鰻一尾に肝焼き一本。いろんな鰻の味を一度に堪能できるというのはうれしい。
ありがたい。

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ここの鰻は浅蒸し仕上げ。
箸で切れるほどやわらかいけど、口に入れる前にこわれてしまうほどには決してやわらかくなく、ザクッと歯切れる。噛むとじゅわっと脂が染み出しゆっくりとろける。好みの状態。
ご飯がちょっとこわめに炊けているのも、鰻のとろけを引き立てる好きな加減でオキニイリ。

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ネットリとした蒲焼きのタレの風味と脂のコクが互いを引き立て合う味わいも当然おいしい。
けれど白焼きの自分の脂で揚がったように仕上がった、サクサク乾いた食感もいい。甘いタレとは違って自然な塩気と脂の甘みを思う存分堪能できる。鰻本来の甘みを引き立てワサビの香りが際立つ感じがまたうまい。

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それにしても肝焼きのおいしいこと。ゴリゴリ奥歯で壊れる感じだったり、ねっとりとろける感じだったり食べるところで変幻自在に味わい変える。焦げた苦味と肝そのものの渋みが口の中で混じり合うのがたまらぬゴチソウ。さっぱりとしたキャベツやきゅうりの漬物に、すっきりとした肝吸もよき相棒のオキニイリ。


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