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夏においしい冷たい滋養。ごまだれきしめん

夏においしい冷たいきしめんを食べに近所の「尾張屋」にくる。

「冷やしごまだれ」というメニューがあってそのきしめんがオキニイリ。

出汁で伸ばした練りごまを麺にかけただけの料理で、そのごまだれが濃厚味で滋養たっぷり。
ぽってり濃いからそばだと絡みすぎてくどくなる。
うどんにすると麺とタレがよそよそしくてどこか物足りなく感じてしまう。
ここのムチムチしたきしめんとの相性が良くていつもきしめんにする。

醤油だしで煮て冷ました豚肉に千切りきゅうり、茹でほうれん草、ワカメにカニカマとお皿の上はにぎやかでよい。
なによりカニカマが太くてドンっと主張するさま、なんともめでたくいつもながらにニッコリします。

麺を引き出すのにごまだれが重たくからんで少々難儀するのがすでにおいしく感じる。
ズルンとすすることもかなわず、一味をパラッとふりかけて箸でまとめて口に運んで舌に乗っける。
冷たいはずがごまだれの濃厚風味のせいでしょう…、不思議なほどに印象あったか。

麺はむっちり。きしめんにしては若干厚みがあってムチムチとした歯応えもよい。
最初に口にやってくるのはごまだれの味なんだけど、噛んでるうちにごまだれの味は薄まって、口に残るのはタレの余韻ときめめんの小麦の香り。

豚肉は昔はもっと分厚くて6切れ近く入っていたけど、今日は薄めのが4枚。昔の量はいつもサービス過剰なんじゃないかと思っていたからこのくらいで良し。それに薄い肉の方がタレとの絡みがよくっておいしい。
カニカマほぐして麺とからめ一味をおいかけ振りかける。
胡麻の風味や旨いが強くて一味を辛く感じぬおいしさ。
きゅうりのシャキシャキ感とみずみずしさで口をスッキリさせながらひと口ひと口、しみじみ味わう。体に滋養が巡ります。


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