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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2024年1月の記事一覧

定食屋さんのおむすびはひと味違う

昼におむすび。池袋の駅の反対側にある「定食美松」までテクリと歩く。 開店時間の10分ほど前についたらお店の前には小さな行列。 ずっとこんなことなんてなかったのに、ちょっとビックリ。 ふたりづれの若い女性が何組か。おむすびブームがこのお店までじんわりにじみ出してきているのでありましょう。 開店時間のちょっと前にのれんが下がり、お待たせしましたってお店が開く。 なんとか一巡目にすべりこめカウンターの隅をもらう。 「ご注文がお決まりの方からうかがいます」っていうのですかさず注文し

タカセの朝。ホットドッグにゆで卵

丸ノ内線で遠回りして終点までの小さな旅。池袋の「タカセ」の2階で朝にしようと思ってのんびり。 霞が関でスーツの人がたくさん降りて、銀座でインバウンドさんが降りていく。東京駅でキャリーバッグの人たちが降り、それから先はのんびり静か。 30分ほどかけ電車は終点、池袋につく。 台湾からの観光客が来てらっしゃった。10人ほどのグループで通訳さんが元気な声でメニューの説明。メニューに写真はあるのだけれど、例えばピザトーストなんて写真だけではわからない。お店の人も一生懸命。愉快でにぎや

ロブスターロールにイチゴのパフェ

発作的に食べたくなってしまう料理のひとつが「ロブスターロール」。 昨日、寝る前からもう食べたくって食べたくてお腹を空かせてやってくる。 朝9時開店のお店で朝のロブスターロールと洒落てみた。 レギュラーサイズのロブスターロールにフライドポテトと飲み物をつけると3000円超えというちょっと憎たらしい値段になるのだけれど、今日はボクの誕生日。 奢ることにする。 朝の時間はインバウンドさんご用達かと思うほどににぎやかで、パスポートなしの海外旅行をした気分。 ニューヨークに来たと思っ

パフェみたいなフロート。渋谷のケニヤン

公園通りの裏路地に「ケニヤン」って言う紅茶の専門店がある。 お店の近所に「チャーリーハウス」っていうオキニイリの中華麺屋さんがあって、タナカくんと一緒に行った帰りにここによく寄っていた。 「今日もおいしかったよね」なんて言いながら飲むアイスティーがおいしくってネ。 だからとってもなつかしい。 お店の名前が「ケンヤン」って読めるのね。だからいつも「ケンヤンでお茶していこうか」って言っていた。それに「アイミティ」ってメニューボードに書いてあるのもたのしくて、ゆったりとしたお店の

オージーなモダングリーク、銀座のアポロ

ギリシャ料理の「アポロ」で昼食。 オーストラリア出身のモダングリークというコンセプト。東急プラザ銀座の最上階で、明るく気持ち良い空間がまずおゴチソウ。 東京に数多いテナントビルの中でもおそらく一番の負けビルと言われるここで数少ない人気のお店。 ランチタイムがすっかり終わった時間なのにお店はまだまだにぎやかで、と言って騒々しいというわけじゃない心地よさ。 4人でコースを選んでたのむ。前菜3種、メインを2種類、サイドを2種類、デザート2種を選べるプリフィクス的コースを選ぶ。

江戸前洋食「ぽん多本家」で、続く店には続く理由があることを知る

二度目のお昼に御徒町の「ぽん多本家」。 揚げ物洋食とでもいいますか。お店に入ると脂のおいしい匂いがしてる。 とんかつではなく「カツレツ」と呼ばれるここの名物。 低温でじっくり時間をかけて仕上げた色白のカツ。塩と胡椒の下味だけで豚の持ち味が膨らみ味が整っている。 サクサクのパン粉衣にしっとりジューシーな豚ロース。 揚げているのに油っこさをまるで感じず、蒸し上げたかのような食感。 タンシチューがおいしいのネ。 うつくしき箔押しの洋皿に分厚く大きなタン、どっしりとしたソース

地焼きのうなぎは旨いねぇ…。

昼、ミッドタウン八重洲の「うな富士」にくる。 名古屋出身、地焼きの鰻の名店でここ2年ほどでお店が一気に増えたチェーン店。 東京ではJRの架線下からはじまって、とうとう超高層のオフィスビルに店を構えるまでになった。 久しぶりにきて、お店の人たちの教育が行き届いていることにびっくりしました。おしつけがましいわけでなく、水臭いわけでなく程よい距離の取り方が絶妙にしてしかも仕組みもしっかりできてる。 白焼き定食を選んでみました。 蓋つきの陶器の器にメインの白焼き。ご飯に汁に茶碗蒸

スライダーにオニオンリング、ニューヨーク的なチーズケーキ

アメリカのケーキが食べたくなっちゃって「バビーズヤエチカ」にやってくる。 入り口脇のショーケースに昔は10種類近くのケーキやパイが揃ってた。今では4、5種類だけど種類は減ってしまったけれどアメリカ的な味は健在。 空きっ腹にいきなりケーキというのは切ないうえに粋じゃない。 おいしいケーキをお腹にむかえる手順をきちんと踏むことにする。 ハンバーガーでも食べようか…、とメニューをみたらランチセットにスライダープレートっていうのがあった。 スライダーにオニオンリング、サラダにスープ

トーストにマーマレード。そしてヌードのゆで卵

銀座ウエストで朝をはじめる贅沢な今日。今年はじめて、オープン同時にやってくる。 手入れの行き届いたお店です。 建物も家具も年季が入ってて、けれど決して古臭くない。 モケット生地の椅子にレースのカバー。テーブルクロスはパリッとアイロンがかけられていて、キラキラしてはいるけれど決して眩しすぎないほどよさがいい。 こういうふうに歳を重ねてじぃさんになっていくのもステキなコト…、って来るたび思ってゴキゲンになる。 トーストセットにアールグレイのアイスティー。 「お選びください」

白いお店の白いケーキにマキアート

中野ブロードウェイを突っ切って通りに出たら左に曲がってちょっと歩いたところの「バター」。 エスプレッソとケーキのお店で、ずっと気になりお店の前まで来るんだけれどいつもいっぱい。 小さなお店で6人近くしか入れないからあきらめていた。 今日はどうかと思ってきたら、なんとノーゲストではございませんの。 ショーケースの中に白いカヌレのようなケーキを見つけてそれを選んでお供の飲み物はコルタード。 たっぷりのエスプレッソをグラスに入れてフォームドミルクを注いで仕上げる濃い目のカフェラ

南国酒家で新春寿ぐおゴチソウ

新宿伊勢丹は昨日、初売り。それに合わせて来てみようかと思ったけれど混雑を避け一日ずらす。それでもスゴい人出です。 昼を「純中華南国酒家」でとることにする。 好きな料理がありまして…、中華八寸とあんかけやきそば、小籠包がつく定食。それで新春寿ぐ趣向。 まず八寸。お盆の上に料理が8種。 中央に蒸しエビ。中国風のコーンスープに揚げ鶏団子の甘酢かけ。芥子醤油あえのクラゲに、蒸し鮑、かにをあしらったフカヒレのにこごり、ホタテチリソースに胡桃の蜜煮でひとそろえ。 中華おせちのような