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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2021年4月の記事一覧

フレンチトーストに目玉焼き、しかもベーコン。シアワセな朝

ひさしぶりに「№4」に行ってみよう。 昔、近所に住んでいたことがある四番町の一角にある。いくつかの古いビルが取り壊されて、再開発がいつはじまるんだろうと思っていたら広場に整備されてそこに一戸建ての平屋ができた。 キレイに整えられた居心地のよい仮設店舗。 変な表現かもしれないけれど、そういうカジュアルな雰囲気と大きな窓の外の広場との一体感が、都心らしからぬ開放感を味わえる。 開発しないという勇気。開発しないという余裕がゆとりある街を作るんだ…、ってしみじみ思う。 フレンチトー

孤軍奮闘。ベルクは今日もがんばってます。

新宿駅の駅ビルはほぼ休業中。ベルクは一体どうなってるんだろう…、って思ってやってきてみたら、うれしいことに営業中。 ただ2つあった出入り口のひとつはクローズ。出入りをキチンと規制中。その出入り口の潰し方が、販売用のTシャツをぶら下げたハンガーラックを置いてというのがこの店らしくてちょっとニッコリ。 ビルそのものは休業中で、だからカード決済ができなくなってる。それで現金払いだけ。 それでもお店を開けてくれることがありがたい。 そう言えば一回目の緊急事態宣言がそろそろ終わるか

ロマンス通りでオムライス

ひさしぶりの池袋。頻繁ではないけれど気分転換に二人でたまに来ていた街。 水族館が好きなタナカくんは、中でもサンシャイン水族館が大好きで空飛ぶペンギンやアシカのショーをうれしそうに眺めてた。 外界に降りて街をブラブラするのも好きで、新宿や渋谷、銀座と違った垢抜けしてない泥臭さが地方の街のような感じで落ち着くんだ…、なんて言ってた。 オキニイリの飲食店も何軒かあって、中でも好きだったのが「キッチンチェック」という洋食店。 「ロマンス通り」に面してある。 今となってはどこにもロ

上等なアジフライ、背筋が伸びる

雨の銀座は空気しっとり。泣いてるように見える月曜。 そう言えば、銀座凮月堂が改築してからまだ一度も来ていなかった。 かつて風月堂ビルの一階には、銀座に集まるお洒落さんたちの待ち合わせ場所として重宝された喫茶室があった。 今、一階は高級スイス時計のお店。 風月堂のお店は2階でこじんまり。和菓子と軽食をたのしめるテーブル席と、板前割烹風のカウンター席という構成。 このカウンター席がかっこいい。 客席側のカウンターの高さにまな板や作業台が置かれてて、仕事の様子が手にとるようにわ

佛跳牆に麗しき点心、エビワンタン麺

銀座の「喜記」。「ヘイゲイ」と読む香港料理の専門店。 香港や台湾に行くといつも探してでも食べるのが大きなシャコで、日本じゃなかなか見かけない。 ここは香港式の海鮮料理に力を入れてて、大シャコやカニやハタの入荷があると電話をくれた。そのたびタナカくんといそいそやってきて舌鼓…、というなつかしい店。 中華料理は一人じゃなかなかたのしめぬ店。 それでしばらくご無沙汰だった。けれど点心を中心にしたランチコースをはじめたというので来てみた。 通りに面して小さな入り口。階段上がるとド