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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2021年3月の記事一覧

冬の鰻の滋養に満ちた脂をたのしむ…。

登亭と言えば最近ずっと銀座のお店に行っていたけどひさしぶりに新宿の店。 勇んで来たら開店ちょっと前に到着。腹ペコくんに見えたからでしょうか…、開店前にどうぞとお店に案内された。 ありがたや。 ここではいつも同じ注文。うな丼に白焼き半分、それから肝焼き。 勝手に鰻三昧丼と呼んでるオキニイリ。 今日もメニューもみないでそう注文したら、今の時期だからこその脂ののった太った鰻を使ったうな丼があるという。夏の土用の丑が鰻のおいしい時期と思いがちだけど、鰻も夏はバテて痩せ気味。寒い冬こ

帝劇の下にて焼き鳥5本のお重を喰らう!

焼き鳥丼を食べたいなぁ…、って銀座で思った。 かつてならば銀座8丁目の伊勢廣に行けばよかったのだけど、残念ながら閉店しちゃった。 京橋の本店は立派な改装でちょっとよそよそしくなっちゃったし、ならば帝劇の地下にある伊勢廣に行ってみようかと思って訪ねる。 帝劇といえば「Imperial Theatre」です。インペリアルなる冠をかぶった場所でありながら、気軽で親しみやすい入り口、店の雰囲気、ムードにまずホッとする。 しかも劇場ビルの地下にありながら、炭でガンガン焼いていく。煙が

あんずジュースと天ぷらそばの浅草

11回目の23日。浅草寺さんにお参りするため浅草にきて喫茶店のアロマで朝食。 チーズトーストを作ってもらってお供は冷たい杏ジュース。 たっぷりの氷と一緒にミキサーでジャジャっと混ぜてとろりなめらかなジュースが完成。酸っぱくって甘くって、シャリッと冷たくシャキッと目覚めるオゴチソウ。 今日もおなじみさんがにこやかに和気あいあいと世間話をたのしんでいる。 恰幅のいいおじさんが、中国料理のコースに出てくる北京ダックってなんで一人一貫だけなんだろう…、ってぶつくさ言う。4、5貫

暖炉でやくステーキ。ハンバーグと一緒に食べる!

千駄ヶ谷のチャコあめみや。 暖炉で肉を焼く店で、夜は1キロ単位の塊肉を暖炉で焼いてもらって自分たちでとりわけ食べる、たのしいお店。昼は暖炉で焼いたハンバーグやステーキが気軽な値段で食べられる。 タナカくんのオキニイリの店でもありました。 ふたりでくるとハンバーグ2枚の「Wハンバーグ」とリブロースを300gたのんで分けて食べていた。 ハンバーグはオールビーフ。デミソースをまとってやってくる。 一方、ステーキの方は塩と胡椒をほどこし暖炉で焼いただけ。醤油、タバスコ、芥子をつか

ユニークであること、ユニークであり続けること

ユニークであることを守り続けることは大変。 しかもそのユニークを認めてもらうことはもっと大変で、同時にこの上もなくシアワセなこと。 そんなシアワセで元気をもらいたくなると、来たくなるのが新宿三丁目の「王ろじ」。 創業大正10年。昔ながらのあたらしい味と書かれた看板も誇らしげ。 一人で来るとカウンターがほとんどなんだけど、今日は厨房の手元が見えるテーブル席に案内されて仕事を見ながら王ろじ漬けでお茶を飲む。 薄切りの大根をピーマンやニンジンの麹漬け。ピーマンの香りがなんともハ