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サカキシンイチロウのおいしい手帖

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おいしいお店。おいしい料理。 愛着があってずっとこのままでいてほしいなぁ…、と心から思える宝物みたいなお店や料理を紹介します。
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2019年9月の記事一覧

かんだやぶそば、山かけそばに天抜きで昼

淡路町で虫養い。神田藪にやってくる。 この界隈で蕎麦と言えばずっと近所の神田まつやを選んでた。気軽な風情が「最高級の街場のそば屋」って感じがするのが好きで選んでいたのだけれど、今日は「藪」ならでは食べようと思い「藪」。 のびのびとした広いホールに、注文の内容を読み上げる女将さんのハリのある声が響いて背筋が伸びる。伸びた背筋に沿うように蕎麦がスルンとお腹に流れ込む、そんな予感にお腹がなります。 山かけそばと天抜きを注文します。 女将さんの読み上げるボクの注文は「天抜き一杯、山

24時間365日、ソルロンタンでやってます!

酷暑に疲れた体を癒そうと「一龍別館」で滋養を得ます。 赤坂にある。韓国料理のお店でソルロンタンがめっぽう旨い。 小さな店でメニューは簡単。 看板メニューのソルロンタンに、蒸したスネ肉、チヂミにチャプチェ。 24時間営業で、夜に来るとそういう料理をたのんでチャミスル…、なんて人たちがたまにいる。 けれどほとんどの人が食べて帰るのはソルロンタン。 行列ができるような人気の店ではないのだけれど、早朝行っても夜中に行っても、どんなときでも大抵ひとり、一組くらいはお客様がいる。 お

銀座のおかめの甘辛セットにソーダ水

有楽町。交通会館の地下でお茶。甘味処の「おかめ」を選ぶ。 おばさま天国とでも言いましょうか。 お店で働いている人たちはみんなおばさま。お客様もおばさまメイン。ただ甘党男子も少なからずいるもので、今日もボクを含めておじさん3名。背筋伸ばして笑顔で甘味を食べている。 甘いものをたのしんでるときのうれしそうな表情に性別年齢は隔てなく、店全体がやさしい笑顔で満たされている。なんとシアワセ、オキニイリ。 おはぎがおいしいので人気の店で、雑煮やきしめん、焼きそばなんかの軽食も揃って食事

銀座吉澤、薄いことがハンディキャップにならない和牛

銀座で肉を食べたくなった。しかも「日本料理のお店のお肉」。 候補は2つ。 ひとつは「ざくろ」で、もう一店は「割烹吉澤」。 サービスの良さと、肉料理以外のメニューの多彩さで選ぶならざくろだろうけど、今日の気持ちはただただおいしい肉でお腹を満たしたい。サービスすらも邪魔に感じるほどに気持ちがおいしい肉に一直線に向かってる。 そうなると肉屋さんが経営している吉澤一択。 やってくる。 一階が厨房、二階が個室で地下に大きな広間がある。フリーでくるとその大広間に案内される。地下に向かっ

メインがなしでもさみしくないもん…、オステリア・ナカムラ

あぁ、最近足りてないなぁ…、って無性にこいしくなるモノ、コトや店がある。例えば、あぁ、焼肉が足りてないなぁとか、最近、パフェが足りてないとか。 先日、オステリア・ナカムラが足りてないなぁ…、と思っていてもたってもいられずすぐに予約して訪れました。 イタリア料理の気軽なお店。 もう20年以上も前の開業当初からずっとお世話になっている。中村夫妻の心づくしのおもてなしって感じがほがらかでにこやかな店。 キッチンの前のカウンターのいつもの場所を予約して、のんびりやってきてみればお店

岡山の「食堂やまと」で焼き飯世界の頂点に出会う!

岡山に「やまと」という食堂がある。 中華そばがおいしい。かつ丼、とんかつがおいしくて、ハヤシライスにカレーがあって、焼き飯がまたおいしかったりする店です。 つまり、日本中、どこにでもありそうな大衆食堂であってけれどこれが独特。 いつもにぎわう店でもあって、雨ではあるけど今日は日曜。開店15分ほど前にお店についたらすでに10個以上の傘の行列。傘はそれからも増え続け、オープン同時に店は満席。無事一回目ですべりこむ。 注文をひとりひとりとっていき、全部取り終えたところでその注文