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オモイデ

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2023年4月の記事一覧

虫歯にしみるドーナッツ

ちょっと歩いて甘いもの。「珈琲専門店エース」でドーナッツ。アイスコーヒーをお供にします。 タナカくんの好物でした。 彼曰く…、虫歯にしみるドーナッツ! 揚げたドーナッツをオーブントースターであたためる。お皿に移して穴の部分にバターをひとかけ。グラニュー糖をたっぷりかけて出来上がり。 フォークを当てるとボロっと崩れる。その断面は粗くて細かな穴がたくさん出来てて、そこにバターがしみこんでいく。 舌にのせると一瞬、ひんやりするほど油たっぷり。 唾液が出ます。 お皿の上ではボロ

三年目の命日。天丼とプリン

タナカくんの3度目の命日の今日。 大好きだった天丼を食べて偲ぼうと伊勢丹の天一に来る。 開店と同時に来てね…、ふたりの時間をしばし楽しむ。 あぁ、目の前に座っていつもニコニコしながら料理ができるのを待ってたんだ。 ここにくるのは大抵、土曜か日曜で翌週の予定をふたりで報告しながら次の週末はなにを食べよう…、なんておしゃべりしてたらあっという間に料理ができて運ばれてきた。 ひとりで待つと案外たっぷり時間をかけて作ってたんだ…、ってわかってびっくり。 揚げ場の方からジューッと湿っ

四角いかき揚げ、にぎやかなゴチソウ

中野ブロードウェイにある「住友」って天ぷら屋さんで昼。 ブロードウェイはタナカくんが好きだった場所です。 古本屋さんやまんだらけ、中古の名盤が揃ったレコード屋さんと一旦、中に入ると寄る店ばかりであっという間に時間が過ぎる。 特にレコード屋さんはお店のご主人と懇意だったようで、世間話に花を咲かせてたのしげだった。 数年前に閉店したときにはスゴくさみしがってたなぁ…。 飲食店も多くって、中でも天ぷらの「住友」が好き。 くるといつも「上かき揚げ定食」。 天丼が大好きで、天ぷら屋

イスパハン…、バラとライチとラズベリー

お腹と体があったまったから冷たいもので優雅にクールダウンいたしましょう…、と銀座の「ラデュレ」。 大のオキニイリの「クープイスパハン」を食べにくる。 ラベンダー色の天井に古典柄の壁紙、絨毯。プチトリアノン的落ち着いたロココな空間。 そこにスーツ姿のおじさんふたりが真剣な顔でなにやら話をしていらっしゃる。 手元にあるのはアイスコーヒー。 誰もが仲良く優雅にふるまう空間でしかめっ面して声をひそめて話しをしている姿をみると、とてつもない陰謀を企んでいるように見えたりするのがたのし

つややかなオムライス。思い出のオムライス

高円寺には高円寺ってお寺があるから高円寺なんだ。 確かめようよ…、って昔、タナカくんと中野から歩いて探したことがある。 立派な本堂のある静かなお寺がたしかにあってついでに近所でおいしいオムライスを食べた。 そんなことを思い出し、そのときの道を歩いてテクテク高円寺。 ひとりで歩くと結構な距離。 あのとき食べたオムライスを今日も食べようと思って近所の「七面鳥」。 中国料理のお店で年季の入った一戸建て。古びているけど暖簾はキレイ。中に入ると脂とスープの香りがしてくる。 奥の厨房

はれの日の散歩

今日は天気がとてもよくってお散歩日和。 淡路町からテクリテクリと一橋まで歩いていった。 皇居の向かい側に大好きなパレスサイドビルがあり、ランチどきの地下のフロアはそこにいるだけで元気になるようなステキな空間。 大きな通路を人が行き交い、その両側には飲食店がずらりと並ぶ。ビルの中にひとつの町があるようで、しかもおいしい匂いが充満してる。 ロイヤルって韓国料理店の石焼ビビンパや、タカサゴってカレー屋さんのカツカレースパがおいしくって水道橋で仕事していたときにたまに歩いて来てい