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おいしい食べ物、たのしい食べ方

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おいしく食べてやろう。 たのしんでやろうと思うと、いつもの料理、いつものお店も違ってみえる。 飲食店を嫌いになるのはもったいない。
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2019年10月の記事一覧

台風前のヒルトンの朝

ラグビーワールドカップの影響とはすさまじいもの。 世界中からサポーターが日本各地に集まって、町の景色が変わってしまったようにさえ見える。経済効果云々という以前に、世界が日本にやってくるというこの実感が与える影響ってすごいんじゃないかと思う。 さて金曜日。街にはすでに台風を予感させる湿っぽい風が吹いていて、気持ちを元気にしたいから西新宿のヒルトンホテルにやってきてみた。 オキニイリの朝のバフェ。 もともと外国からのゲストが多いホテルではある。 けれど最近は中国人をメインとし

粉と水と塩さえあればうどんはできるから…。

家の近所の松井製麺所でランチ。 いつもは11時オープンの店。朝にモスバーガーに寄ったついでに、お店の前を見てみると、今日は12時開店の貼り紙がある。 開店準備に時間がかかっているんだろうなぁ…、と思って12時前に出直す。 そしたらすでにほぼ満席のにぎわいで、思ったよりも仕込みがはかどったから早く開店したんよ…、って。 みんなお腹をすかせてるんだろうなぁって、昨日は心配したんよ。 うちはうどん屋。 粉はある。水と塩さえあれば粉はうどんになるし、ガスさえ通れば茹でられる。どんな

バフェは美術館の展覧会に似たり…!

「バフェをたのしむ」って「美術館をたのしむ」ことに似ているような気がする。 作品が少ない展覧会はあまりにさみしい。 逆に多すぎると食傷しちゃう。 ほどよい種類の作品が一定のテーマにしたがって揃えられている。 かと言ってテーマにがんじがらめになるのでなく、適当に寄り道が用意されていたりすると見て回るのがたのしくなる。 順路はある程度、作られているべきだけどロープがはられて、その順路通りにお行儀よく見て回らなくちゃいけなかったりすると窮屈で自分のペースを守れなくなる。 見どころが

ランデブーラウンジ

ホテルのロビーでどこが好きですか? そう聞かれたら、迷うことなく帝国ホテルのメインロビーの「ランデブーラウンジ」ですと答える。 必要とする皆のためにある「パブリックスペースとしてのロビー」がこれほど豊かで充実しているホテルは少なくなっちゃった。 宿泊客がゲストをもてなすにもいい空間。 一人でのんびりするもよし、待ち合わせの場所に指定して、出会った後の時間をどう過ごそうかと、コーヒーを飲みながら考えればいいアイディアが必ず沸いてきそうな空間。 高い天井。 大きな空間。 待ち人

ハロウィンくろねこの目が睨む…(笑)

東京駅から新幹線で西に向かって移動の前に。 ひさしぶりに解体ショーをしてみましょうか…、と東京駅の駅ナカの地下、フェアリーケーキフェアにくる。 ハロウィーン商戦、真っ只中です。 お菓子売り場が並ぶ通路は飾り付けもハロウィーン仕様で気持ちがザワザワしてくる感じ。 ここ数年は気合を入れて準備万端整える仮装の準備も今年は少々出遅れ気味。まだ何にしようかとテーマすらも決まっておらず、にもかかわらず街の準備ばかりが整う。それで一層、気持ちがざわつく。 ちなみにここのお店のハロウィーン

渋谷の町と渋谷の町らしいバフェ

ひさしぶりの渋谷。 家からバスにのって20分ほどで到着。 途中、グッドモーニングカフェの前を通って、ほぼ完成の国立競技場を左に眺める。 それから原宿。 前の東京オリンピックで整備された競技場ぐんが右手に姿を現して…、と今の東京の旬を味わう小さな旅。 それにしても渋谷の街はちょっと目を離すとあっという間に変わってしまってびっくりします。 今日のびっくりはかつての渋谷公会堂が「ラインキューブ」って名前のライブハウスにかわり、その裏側に超高層マンションが出来つつあること。 渋谷に住

岡山名物桃太郎の祭ずしプレミアム

岡山で念願の駅弁を今日、発見。 岡山駅の駅弁といえば「桃太郎祭ずし」。ピンク色のプラスティックの桃型弁当箱に、酢飯、錦糸卵に具材さまざまと岡山の郷土料理を気軽な駅弁に仕立てたもの。 夏にこの上等バージョンが販売された…、ということは知っていた。ところがなかなかそれに出会えず、秋がすっかりはじまった今、はじめて売り場にあるのを発見。買って食べます。 名前は「桃太郎の祭ずしプレミアム」。お弁当箱は形は同じ。でも金色。同じ桃でもピンク色のは可愛げで、金色になるとなんだか威張った

クリスピークリームの黒ネコ

人待ちでクリスピークリーム。 ハロウィンウィーク。しかも明日本番という今日のことです。 ハロウィンドーナツを食べておかなきゃと、ショーケースを見る。毎年ハロウィンシーズンの前半と後半で品揃えが変わっていたのに、今年はずっと同じの3つ。 クロネコくんを選んでたのむ。 クロネコくんを選んでたのむ。 正式名称は「黒ネコマロン」っていうらしく、マロンクリームがたっぷり中に充填されているんだという。3種類のハロウィン用のドーナツの中でも一番よく出来。丁寧に作り込まれている感じ。 そ

スタバの長くて難しい呪文

スタバでぼんやり。ひさしぶりにハムとチーズのサンドイッチを食べたくなった。 「ハムアンドマリボーチーズ石窯フィローネ」っていうのが正式名称。スタバのウェブサイトに書いてあった。 それにしてもスタバは長ったらしい商品名が大好き。しかも省略を寄せ付けない名前が多くて弱っちゃう。 これを略せばどうなるんだろう…、ハムチーフィローネ? それでも長い。いっそハムチーネとでもすればどうかと思うけど、そりゃあきらかにスタバらしくないのがなんだか面白い。 アイストールローファットミルクダ

この上もなく贅沢な野菜炒めを食べる…。

昼、肉だなぁ…、と思って「万世グリル」。 新宿駅の西口側。メトロビルの中にあるお店に来ます。オキニイリ。 肉屋さんからはじまった店。メニューの内容は肉、肉、肉。まさに肉の洪水(by 大内順子)。ハンバーグにステーキ、それからとんかつとご飯のおかずにぴったりの料理が揃う。 中でも一番人気はハンバーグでしょうか。焼けた鉄板の上でじゅうじゅうしながらやってくる様子がすでにオゴチソウ。とはいえボクのオキニイリは「和牛切り落としの鉄板焼」。こちらもじゅうじゅう、野菜や肉が焼ける音。鉄

四谷の香港、新記で夜

ひさしぶりに新記で夕食。 四谷三丁目の交差点に面して建つビルの2階にあって人気のお店。 大手チェーンが苦労する特別な街、四谷三丁目にあって大手チェーンが多く店を構える珍しいビル。 この店も三宿、虎ノ門、この四谷三丁目と3軒あるけど、他の店の存在を感じぬいい意味でのんびりしている感じがステキ。 ひさしぶりというのにお店の人はほとんど同じ。ホッとしました。 そういえば四谷三丁目でよく行くお店はお店の人が変わらぬお店ばかりだなぁ…、って改め気づく。 「いつもの店」に行くというより

串家物語でフライアークッキング

昼ご飯を串揚げ。 食べ放題の「串物語」にやってきてみる。 昼から案外人気で、待ちも出ていた。日本人が半分くらいでしょうか…、残りはアジアの人たち。隣に可愛い女性の3人連れが座ったのだけど、てっきり日本の女の子たちかと思ったらしゃべる言葉は中国語。ファッションスタイルやメイク、髪型で国籍が判断できなくなっちゃったんだって、ちょっとびっくり。 揚げるための串がズラリと並んで自由に取り放題。それを揚げ放題というシステムで、ソース、調味料にディップが多彩に揃うところが特徴的。串揚

ホットドッグの誕生を考える…。

ホットドッグとは一体どういう食べ物なのか。 グリルしたりボイルしたりしたソーセージを冷まさないよう熱々のパンで挟んでみたら、これが案外おいしかった…、という説がある。 うな重の誕生が、鰻の蒲焼きを出前するのにそのままだと冷めてしまうからご飯の上にのせてみた。乾くこともないし温かいままで届けられるから、それが定着したんだという説に似ていて、多分、そうじゃないかと思う。 とするならば、ホットドッグの主役はあきらかにソーセージ。 ソーセージがおいしくないホットドッグ。 あるいは、

けんちん汁がおいしいそば屋にハズレなし

新宿御苑のそば屋の「志な乃」。 そばとうどんの合盛りたのみ、けんちん汁を追加する。 ボクはけんちん汁がおいしいそば屋にハズレなし…、って思ってる。 仕込みに手間がかかって、しかも日持ちするものじゃない。 真剣に作るとコストもかかるから、ある程度の値段で売らなきゃいけない料理で、売り切る度量がないとなかなかメニューにのせられない。 で、この店のけんちん汁がしみじみ旨い。 しっかりとした出汁に醤油、そして味噌。そこでコトコト煮込まれた大根、にんじん、ゴボウにこんにゃく、豆腐に青