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【第三十八話】当日、舞台装置編|しがない勤め人、国立文楽劇場で藤娘を舞う

いつぞやのお稽古で、私は伺った。

先生、藤娘って聞くと『すごい!』って条件反射で思うんですけど、実際なにがすごいんですかね?」

「まず舞台装置がすごい!」

「真っ暗からチョンパで明るくなったら、大きな松の木に藤の花がわーって見えて華やか!でしょ、それから・・・」

※チョンパとは、舞台も客席も真っ暗にしておいて、拍子木がチョンと鳴ると照明がパッと明るく舞台を照らす演出のこと。

すごい舞台装置。

出入りの確認(=場当たり)でいっぱいいっぱいだった私に代わって、姉弟子YさんNさんがナイスな写真をたくさん撮ってくださいました。

↓場当たりについてはこちらをどうぞ。

さあさあ、とくとご覧あれ〜

〽︎赤紫に十返りの花をあらわす松の藤浪〜
藤と松の木は天井から降りてきて、根元の青松は大道具さんがえっちらおっちら持ってきてくれます。


十返りの松、裏側。
床が一段高くなっているのは所作台(しょさだい)というものを敷いているのです。


どうやら松の木の背景にも藤浪が現れていた模様。
おっしょはん「藤を二段にしますよー」っておっしゃってたのはこれか!
手前は赤紫、後ろに青紫。重ねの色はどんな風に見えたんだろう。


照明リハーサル中かな?妖し・・・


わー、こんなんやったんや!

・・・これ、出演するより観るほうが断然楽しいのでは?

だって私は松の幹と根元くらいしか見れないもん。

(続く)

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