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[小ネタ] 英語⇨30言語に一挙翻訳(※単語のみ)

こんにちは! 特許調査の仕事をしてます、酒井と申します。
今日は小ネタですが・・・今日のはまず、説明抜きに見て頂くのが早いかと。

こちらのサイト「European word transfer」左の入力窓に英単語を入れると、欧州各国の言語に一挙に翻訳できる、というものです。

https://ukdataexplorer.com/european-translator/?word=glasses

glasses(めがね)だと、各国かなりバラバラな感じになり

https://ukdataexplorer.com/european-translator/?word=glasses

Book(本)だと、
ブック系とリブロ系に分かれてるんだな、と可視化されたり

https://ukdataexplorer.com/european-translator/?word=book

トマトは、ほぼ全員が「トマト派生形」なんだけど
イタリアとポーランドに「ポモドーロみ」があるのは何故なのか・・・?

https://ukdataexplorer.com/european-translator/?word=tomato

と、言語ずきの方々は、無限に遊べそうなサイトです。
設置されたのは2014年。じつは割と古いサイトだったりします。

欧州の言語といえば
欧州特許、そしてEspacenetです。(←無理やり特許に話を繋げております)

Espacenetに検索言語の設定があるのは
皆さんご存知でしたか?
かく言う私も、この設定を変更する事は滅多にないのですが

検索画面をAdvanced search の状態にすると
画面左上部に「Query language」の設定が出ます。
デフォルトは 英語・ドイツ語・フランス語 です。

先ほどの単語翻訳サイトでは「めがね」の訳語がバラバラでしたので
試しに、こちらを使ってみます。

「発明の名称」での検索で
ti all "glasses"   (英語のみ)    39,493件
ti all "glasses" OR ti all "brille" (英・独) 41,268件
ti all "glasses" OR ti all "brille" OR ti all "lunettes" (英・独・仏) 48,115件

…と、

・英語だけでも大半を検索することができているが
・ドイツ語、フランス語を加えると、少しずつ件数が増える

事がわかりました。

せっかくなので
「ドイツ語(又はフランス語)でないとヒットしない公報は
 どんな性質の公報か?」
も調べてみます。


ti all "brille" NOT (ti all "lunettes" OR ti all "glasses")
該当は1418件です。

公報発行国を見ると…圧倒的に「ドイツ語圏の公報」という感じですね

上記の「英語タイトルでは検索できなかった公報たち」は
英文データの入っていない、すごく最近の公報とかかな?
と思ったのですが、そうでもないようです。
「近年の公報が多めだが、古い公報から満遍なく存在する」印象です。

ということは、フランス語検索の場合も
・フランス語圏の公報で
・年代的には満遍なく存在 なのでしょうか…?


ti all "lunettes" NOT (ti all "brille" OR ti all "glasses")
該当は7826件。ドイツ語よりぐっと多くなります。

そして、ドイツ語の場合とかなり違う点があります。
WO、EPの件数が多いんですよね!(下図)

公報発行年の分布はドイツ語の場合と似ていて
「古い公報もあるが、近年に多め」の印象です。

以上は「発明の名称」での検索ですので
要約、請求項などを対象にすると、また傾向が違うかもしれません

が、こうして検索してみると
「Espacenetの Query language設定って意味があったんだな…」
と実感できます。(今までだいたいスルーしていました。謝)

冒頭の「European word transfer」、
長い連語になると訳語が出ない場合もあるのですが
主な物品名などは、各国の訳語を調べてみるのも役立ちそうですね!




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