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[みじかめ投稿] "結露なし"のクールアイテム(潜熱蓄熱材料)

こんにちは!特許調査の仕事をしてます、酒井といいます。
この記事は「みじかめ投稿」です。
最近見かけたクールアイテムと、関連特許について書きます。

一旦開けた梅雨が戻ってきて
そこまで暑くはないものの、じめじめ・蒸し蒸しした毎日ですね。

最近・・・犬界隈のインスタ投稿で
「買えたよー!😍」「品切れだった・・・😥」と盛り上がっているのを
ちょくちょく見かけるのが、こちらのクールアイテム
何やら大人気らしいのです。
(首に掛けているアイテムです)

「なぜ そんなに盛り上がっているのかな・・・?」と調べてみると
デザインが可愛いだけでなく

常温で使えるので、極端に冷えすぎない。
また、常温であるため結露しにくい、
水で濡らす気化熱タイプでもないので
びしょびしょにならないし、
時々水を掛ける手間なども不要・・・

と、いろいろな面で人気が出ているようです。

(人間用サイズもあります)

夏の冷却グッズといえば
・冷蔵庫・冷凍庫で冷やしておいて使う (予冷・保冷)
・水で濡らして使う(気化熱)
が思い浮かびますが

上記のどちらでもなくて、常温で使うとは
どういう事なんでしょう・・・?

製品ページを見ていましたら
製品特徴 のコーナーにバッチリと「特許取得」の紹介

こちらに冷やす原理が載っているのかな?と
J-PlatPatで登録内容を確認しました。
特許6895671 発明の名称は「首冷却具」です。

請求項1は・・・

【請求項1】
生体の首に巻回される首冷却具であって、
熱を吸収して固相から液相に変化する相変化部材と、
前記相変化部材を収容する外装とを備え、
前記外装は、湾曲したアーチ部と、前記アーチ部の両端部からそれぞれ延びる第1自由端部及び第2自由端部とを有し、
前記第1自由端部と前記第2自由端部とは、前記相変化部材が固相及び液相のいずれの状態においても、互いに固定されることなく互いに交差した状態に前記外装の剛性によって維持される首冷却具。

特許6895671
図1

ということで
冷却する原理ではなく、冷却具の形状を主体とした内容でしたが

2行目に記載されている

熱を吸収して固相から液相に変化する相変化部材

こちらが「常温で使えるクールアイテム」の正体です。
保冷でも気化熱でもなく「潜熱」を利用する材料とのこと。

さらっと「相変化部材」と記載されている事からも想像できる通り
従来例はたくさんあって・・・
以下、Web上の情報ですが

■相変化冷却を利用した電子機器の冷却 (2010年)

■マイクロカプセル/繊維化して衣類に利用するアイデア

■スマホの冷却や精密機器用梱包材、クールベスト等の提案

・・・などなど、
以前から色々な応用が検討されていたようです。

完売続出&大人気になっているのは
デザイン性とプロモーションにもポイントがありそうですねー

戻り梅雨から 次第に暑さが増してきたこのごろ。
私たち人間も 暑さ対策気をつけてまいりましょうね。

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