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大谷栄一編『戦後日本の宗教者平和運動』ナカニシヤ出版、2021年。

本書は2016年から18年度に実施された共同研究「戦後日本の宗教者平和運動のトランスナショナル・ヒストリー研究」(科研費・基盤研究(B)16H03357、代表大谷)の成果です。メンバーは、大谷栄一、一色哲、川口葉子、近藤俊太郎、塚田穂高、戸田教敞、永岡崇、福井敬、山本浄邦、そして坂井田夕起子の10名です。目次は以下の通り。

 序章「戦後日本の宗教者平和運動」研究を開拓する 大谷栄一
第Ⅰ部 仏教と平和運動
 第1章 再起動する宗教者平和運動 大谷栄一
 第2章 戦後日本における真宗者の反靖国運動 近藤俊太郎
第Ⅱ部 キリスト教と平和運動
 第3章 日本キリスト教界の戦争協力と戦後平和運動の概要
              日本基督教団の動向を中心として 一色哲
 第4章 戦後日本におけるキリスト教による平和運動の特質と可能性
    宗教的マイノリティによる地域ネットワークの形成の視座 一色哲
 第5章 「政治の季節」とキリスト教平和運動 川口葉子
第Ⅲ部 新宗教と平和運動
 第6章 大本・人類愛善会の平和運動
               世界連邦運動から安保闘争へ 永岡崇
 第7章 核廃絶運動と宗教間連携の新展開
      ICANとSGI・WCRPの関係を中心に 塚田穂高
第Ⅳ部 国境を超える平和活動 
 第8章 戦後日本宗教者の日中友好運動 
      仏教、キリスト教を中心に  坂井田夕起子
 第9章 釜山・峨嵋洞の旧日本人墓地を媒介とした
      新たな日韓コミュニケーション 大成寺を中心に 山本浄邦
付章「戦後日本の宗教者平和運動」のキーパーソン・中濃教篤 戸田教敞
あとがき
戦後日本の宗教者平和運動年表
人名索引
事項索引

本書に収録されている論文は、どれも力作なので、ぜひ本書を手にとってお読みいただければ幸いです。

戦後日本宗教者の日中友好運動 仏教、キリスト教を中心に 
                           坂井田夕起子
一 日中友好協会の成立
 日中友好運動とキリスト教
 日中友好運動と仏教者
二 中国人強制連行犠牲者の慰霊
 日中友好協会と在日華僑、仏教者
 中国と台湾の対立
 遺骨送還の実現
三 宗教者による日中友好運動の発展
 日中仏教交流懇談会の発足と全日本仏教会の訪中団組織
 日本基督教中国問安使節団の派遣
四 日中友好運動の左傾化
 安保闘争と仏教界
 安保闘争とキリスト教界
 文化大革命の影響と友好団体の分裂
 日中友好運動の終焉


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