上ってきて崖の先端 夢日記2023.3.8

 急な石段。
 もう、けっこうな時間、上り続けているのか、山の尾根のようなところに来た。
 自転車で来たのは覚えている。もともと上る予定のなかった石段に、なぜか、自転車を置いて上ってきたのだ。行き先も分からぬままに。
 石段が途切れた。上ってきて崖の先端とは、どういうことか。怖くて足元を見られない。
 少し先に、石柱が立っている。石の柱は点々と続いて、その先にはまた石段があるようだった。飛び移ることはできそうにない距離だ。柱の高さはどれくらいだろう、とにかく虚空ににょきっと生えている。たとえ1メートル先にあったとして、しくじったら何十メートルも落ちるのだから、飛び移るには相当な度胸がいるだろう。
 そんな怖がりの人のためか、左横に緑色のフェンスが、向こうの石段まで張ってある。これを伝って行けということだろう。
 フェンスによじ登ってみると、ぐにょんとたるんで登りづらい。見た目は金属製なのだが、感触はロープのようだった。
 僕がなかなか動けずにいるところに、ひとりの僧侶が来た。ひょいとジャンプしてフェンスに張り付くと、すすっと登って僕の上を通過、そのまま横移動し、あっという間に向こう側の石段に到着した。どうしてそんなにスムーズな移動ができたのか。
 僕は相変わらず、フェンスのたわみに四苦八苦である。

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