ドジな後輩、の夢(2022.7.23)

 勤め先の食品工場。
 午後から出勤のシフトだった。同じ時間帯で、苦手な後輩もいる日だ。顔を合わせるのがイヤなので、整備部門の部屋に入らず製造工場の方へ向かった。
 何かトラブルが起きているようだった。出勤してきたばかりなので事情が分からなかったが、聞いてみると、もう解決しそうな状況だった。いまさら首を突っ込んでもしょうがないので、トラブル対応に追われている製造部門の人を後方支援する。
 しばらくの間、手伝った後、無事に製造ラインが稼働し始めたので、整備室に戻った。
 前のシフトだった先輩からの書き置きがあった。計器類の半分が、デジタル表示が消えてしまったという。
 そのとき、僕に挨拶をしながら製造部門の後輩が通り過ぎ、隣の部屋に入っていった。書庫があるので、何か資料を見にきたのだろう。ちょうど書き置きにある計器類というのも、その部屋に設置されているので、僕も行こうと思ったところに、どがらどがらと大きな音がした。
 駆けつけてみると、どうすればそうなるのか不思議だったが、書棚が倒れて中身がぶちまけられていた。ドジな後輩が、泣きそうな顔をして、僕に振り返った。
 そこへ、苦手な後輩も来た。惨状を目にするや、ねちねちとドジな後輩を責めだした。
 とっさに思い付いた、こことは違う場所での作業を苦手な後輩に、「こっちは俺たちで片付けるから、そっちを頼む」と依頼して、立ち去らせた。
 ドジな後輩をなだめながら、一緒に棚を立てたりしながら、壁際に並んでいる配電盤をチェックした。確かに、半分ほどは盤面の計器類が暗くなって、数値を示していない。
 さてどうしたものかと思案しながら、片付けを続けていると、急にバチンと音がして、すべての配電盤に電源が復帰した。
 その音に驚き、ひゃっと声を上げて、ドジな後輩は持っていたファイルを、天井に届くほどの勢いで放り投げてしまった。

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