僕は獄卒、の夢(2022.12.8)

 勤め先の、地獄。
 地獄のような職場、という比喩ではなく、ほんとうの地獄。僕は獄卒として働いている、いわゆる鬼である。
 新しく地獄に落ちてきた亡者を迎えに来たのだが、地獄の入り口で、ごねていた。すでに、凍結した世界に裸で放り込まれることは決まっているのだが、寒い地獄だけは勘弁してほしいと懇願している。
 血の池だろうが火の海だろうが針の山だろうが動物に食われようが、寒くなければ何でもいいから、どうか別の地獄に行かせてほしいと。
 地獄に落ちるのがイヤというわけではないしどうしようかと、地獄の上司が数名、集まって相談していた。

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