付き人 夢日記2023.9.29

 コンクリート造の建物の階段を上っていた。
 仏教に関係する建物で、場所は長野県らしい。
 僕は、年齢からは考えられないような速さで階段を上っていく老僧の、後についていく。付き人など必要なさそうなくらい元気なおじいちゃんなので、内心、帰らせてもらえないかな、と思っていた。
 身体も丈夫なら、威勢も良い。最近の坊主は法力が弱くていかん、などと息巻いている。最近の坊主、には僕も含まれるのだろう。ここへ来るのに積極的でなかったのは師匠も僕と同様、苛立ちついでのとばっちりである。
 呼ばれたから仕方なく来た、そんな高僧方が、階段を上りきった先にたくさんいるのだ。
 この地域では近頃、僧侶の変死が相次いでいた。たちの悪い妖怪か幽霊かに取り殺されたという。それで全国各地に、うちの師匠にも、救いを求めてきたのである。
 そのような経緯が、法力がうんぬんという言葉に係ってくるわけだ。

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