砂がおいしいはずがない 夢日記2024.2.17

 海岸。
 砂浜からひとつかみの砂を取り、口に入れる。うーむ、じゃりじゃりするだけで、おいしくない。
 何を当たり前のことを、砂がおいしいはずがないだろう、とお思いかもしれないが、僕が砂を食べてみたのには訳がある。
 おいしい砂を、食したことがあるのだ。幼い頃、どこかで。数十年経ってそのことを思い出し、以来、行く先々で、砂を食べてみるのが習慣になっている。あの美味な砂をもう一度、食べたいからだ。
 不味かった砂をぺっぺと吐き出していると、白衣を着た研究員風の人たちが来た。砂の食べ歩きをしている妙な男がいると噂に聞いて、僕のことを探していたという。
 彼らもまた、おいしい砂を探求していたのだ。

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