見出し画像

今年見た最高に素敵な映画

前2つが重たいNote続きで胃もたれしたのでおつまみくらいの軽い記事を書きたいなとカメラロールを遡っていたら目に留まったこの一枚。

藤本タツキさん原作のルックバック

鑑賞したのはNoteを始める少し前、7月半ば。ぶっちぎりで今年一泣きました。

めちゃくちゃに刺さる映画を映画館で見たときの清々しさ、カタルシスって何事にも代えられないなと私は思います。

周りの目があるからなんとか声を押し殺すんだけど涙はとめどなく溢れてきて心と顔をぐしゃぐしゃにしながら咽び泣くあの感覚。

エンドロールが流れシアタールームが明るくなって現実の世界に戻ってきたときの目の前に広がる世界が少しだけ違って見えるあの感覚。

映画って映画館で上映したときに明るさや音響がベストになるよう調整されてるから映画は映画館で見るのが一番

出典:何かの映画雑誌かな、、、

みたいな言葉を見たことがあって、もちろんそういったモチベーションもたしかにあるんですけど、映画館でしか味わえないあの感覚を求めて、私は映画館に行っているような気がします。

---

ルックバックは漫画家を目指す2人の女の子の青春物語。ストーリーの山場にはひとつまみの感動的なファンタジーが入っているのですが、そこがもう涙なしでは通れません。

原作にすごく忠実に映像化されていて、世界観にあった色調や光の表現、丁寧な演出、haruka nakamuraさんの優しく暖かく寄り添う音楽、すべてが心地よく調和している素敵な映画でした。

一冊一冊と増えていく参考書やスケッチブック。ただひたむきに机に向かって描き続ける背中。自分のせいだと自責に苦しむ主人公の叫びと涙。

自分のこれまでの人生とオーバーラップするシーンがあまりにも多くて大袈裟ではなく上映時間の6〜7割は涙がでていました。

何かをがんばること。どれだけがんばったとしても思い通りにいくことばかりではないこと。がんばった先で得るものがあって失うものがあること。

(言葉にすればするほどその本質が損なわれてしまうような気がしますが)その人の人生をその人の人生たらしめるような深くて重い喜びと悲しみがこの物語には込められているなと思っていて、

だからたとえ同じ経験や境遇がなかったとしてもその深さと重さに多くの人が共感することができるんだろうなと感じました。

まだまだロングラン上映している映画館もあるので見てない方はぜひ。おすすめです。

今年見た最高に素敵な映画のおはなしでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?