SAIKAIが手掛けるキャリア支援の存在意義とは?


前回はSAIKAIのインターンシップの詳細について記載した。


今回は【SAIKAIが手掛けるキャリア支援の存在意義とは?】について触れていきたい。
学生向けにサービスを展開する理由もインターン生を雇う理由も、全てはこの社会課題に向けた強い動機が集約されている。



では一体何なのか、一言で言えば
「教育と就活の在り方をアップデートし、一人ひとりが自分の理想とするキャリアを自己実現出来る状態を目指す」ことである。
これがSAIKAIが目指すサービスの価値であり、その実現に向けて様々なプログラムが存在する。

以下、詳細に触れていきたい。


【1.教育をアップデートする、とは】


先ずは教育について述べてみよう。
①原体験について②そこから感じた目的や目標の大切さについて記載する。

私は兵庫県西宮市で生まれ育ち小4の頃に友人が野球していたことをキッカケに自身も始めるようになった。毎日放課後にはその友人と野球をしてきたものの、少年野球チームには家庭の事情で入ることができず、ほぼほぼ素人の状態で中学の野球部に入学した。
その結果、部活動ではベンチやスタンドを行き来。
人並み以上に抜き出たものが一切なかったのと身長も前から数えて2番目ということもあり、段々と自分に自信が持てず常に周囲の目を気にして生きていた。
また、勉強をする意義が見いだせず、毎日言われるがまま中学生活を過ごす自分がいた。

しかし、高校受験をキッカケに、当時私の兄が通っていた影響で新潟の高校に進学したことで転機が訪れる。
父親からプレゼントして貰った連用(5年)日記を毎日書き続けたことと、母校での素晴らしい先生方との出会いとその学校が大切にしている教育方針のお陰もあり、自己肯定感と自己効力感が高まった。

大学生になっても「プロ野球選手になりたい」という子供の頃からの夢を追いかけるために地元の強豪校の関西学院大学に入学した。その為に勉強も頑張った。

今考えるとプロ野球選手の夢なんぞ、叶えられるほどの実力は一切持ち合わせてなかったにもかかわらず、「自分の大切な夢を追い続けたい」「自分の選んだ道を信念持って取り組むんだ」という気持ちになれ大学卒業まで夢を追い続けることができたのは、紛れもなく自己肯定感と自己効力感のお陰だ。

もし母校であるあの高校に出会えていなければ、きっと「大きな夢と笑われてしまう」という周囲の目を気にして行動を続けることはしなかっただろう。
大学時代に全国ヒッチハイクで回った経験、その中で沢山の人達と出会えたのも、あの時の教育が大きく影響している。

だからこそ教育の在り方はとても大切だ。
私は自身の原体験から、自分のようなちっぽけな存在でも教育の在り方ひとつで人生は限りなく可能性に満ち溢れる、ということを伝えたいと思うようになった。

そして、もう一つは目的や目標を持つことの大切さ。
たまたま自分は「プロ野球選手になる」とか、そのために「地元の関西学院大学に入学し野球をする」という目標があったので勉強も頑張れたが、目的や目標がなければ人は熱量を持って行動に移すことはなかなかできない。

目的や目標を持つこと(目的は抽象度が高いものでも良い)の大切さを伝えていきたいし、もっと根底から伝えると、目的や目標を見つけるための旅路を伴走していきたいという思いがある。
目的や目標を見つけることはそう簡単ではないからである。

それらを見つけていく旅路の中で、少しずつ自分を好きになること、自分に自信を持てるように、SAIKAIではオリジナルの連用日記を用いている。

連用日記は毎日、過去の今日を振り返りながら書ける素晴らしいツールだ。
毎日自分が歩いてきた足跡を確認しながら今日を振り返る。たとえ上手くいかない日があったとしても、今日という日までの積み重ねと、昨年、月日が経てば数年分の“過去の今日の自分の足跡”を見返しながら振り返ることができるのだ。

そういったツールと、SAIKAIでは毎月の自身の振り返り会をメンバーで実施する。
この一か月間の自分の頑張りを認めること、仲間から認めてもらうこと、そして来月も頑張ろうと言い合える関係を築くこと、そういった積み重ねを通じて少しずつ少しずつ自分を認められるようになるのだ。
その為の伴走者であること、これがSAIKAIのキャリア支援であると考えている。

改めてここでまとめると、わたしたちSAIKAIが考える教育に必要なものは、自己肯定感、自己効力感、目的志向である。



【2.就活をアップデートする、とは】

一般的に就職活動というものは、職業に就くために行う活動。特に、大学生などが就職のための情報を集めたり試験を受けたりする活動である。
学校を卒業後、自分の就職先を探すために、業界研究から自己分析、SPIの対策からOB/OG訪問まで。その後は面接対策や内定承諾後の対応等に2年近く終われる。私も大学3年生の頃から就職活動を始め、1年間部活動と両立しながら進めたことを今でも覚えている。沢山の時間とお金を費やして必死に取り組んだ。その際に、ESの書き方や面接での伝え方等、沢山のことを学び、就活を終えた際には社会で活躍するイメージを持って入社したことも鮮明に覚えている。


その後、営業を経験し人事の新卒採用を。研修も実施。独立後は毎年多くの学生の支援と育成に尽力した。今では小さな組織でありながらも経営とマネジメント、営業を継続している。


それらも含めて社会に出て感じた社会人に必要なスキル。それはビジネススキルとヒューマンスキルである。私たちはそう考えている。

社会人になるために就職活動という手段が存在するわけだが、その就活のためだけにフォーカスした、具体化されたやるべき内容の羅列が世の中に散見される。

例を挙げるなら「通過率の高いESの書き方」や「面接でガクチカを話すならこの話題選定」など
これらの内容については皆必死にトレーニングをし、スキルを磨いていくわけだが、それはあくまで“就活を突破するためだけ”のトレーニングにすぎない。

「物事に対する向き合い方」「時間管理」「自己管理」「コミュニケーションスキル」等の、いわばビジネススキルやヒューマンスキルといった重要な要素が置き去りになってしまっているように感じる。

就活をする上で実際に企業とのやり取りに必要なメールの返信や電話応対、その際の適切な言葉遣い、面接に向けた体調管理、面接時のコミュニケーションの取り方等、本当に必要なことは何か、学生と企業が求めていることは何か、とことん考える。我々がキャリア支援という視点でサービス提供してある故である。もちろん、テクニカルな視点のサービスも就活生にとっては必要であり、弊社で一部実施している為、決して否定の概念はない。

だが、社会人になって実際に必要になるのはいかにESを魅力的に書けるか、ガクチカを上手に言えるか、などといったことではない。
就活時に何気なくやっていた時間管理や自己管理、そのESを書けるようになるまでのそもそもの努力量や自分と向き合った姿勢、周囲に働きかけて学びを得るための行動力等が必要になってくる。

それらを考えると、我々は就活のイロハを教えることもそうだが、社会人になる直前であるという前提のもと、良いスタートをきれるための準備をする場所として自分を律しスキルを高める、そんな学生の伴走者でありたい。

我々のサービスは大人が学生のES添削をしたり面接のFBをするのではないという、一つの特徴がある。
学生同士で面接練習をして自分のコミュニケーションの癖を発見し、思考力を鍛え、内省や日々の行動を振り返る。これらを“学生同士だからこそ生まれるしかけ”を作っている。

メールの返信やレスポンスのスピードなど、人間関係の構築に必要な基本的な視点を伝えつつ、それが説教にならないようインターン生がユーザーと同じ目線で向き合うことを大切にしている。

つまり、我々流の就活をアップデートする、とは業界研究や自己分析、面接対策の為の取り組みだけでなく「就活で起こりうる様々な問題とどう向き合うか」、「問題が起きた時にどう自分自身と向き合うか」、「社会人になると必要とされる習慣を今、学生時代にどのように身につけていくか」を可視化し自分ごと化して向き合っていくことである。

では次に、社会人に必要なビジネススキルとヒューマンスキルについて具体的に触れたい。


〈ビジネススキルとは〉
我々が考えるビジネススキルとは、問題解決力を指す。
我々が考えるヒューマンスキルとは、当たり前のゼロ地点が高く周囲から信頼され協力して貰える力を指す。
これらは私のこれまでの経験を通じて定まったものだ。

私はこれまでに営業でファーストキャリアを始めた後、人事として新卒採用を3年経験した。創業者の近くで沢山のことを学ばせて貰えた。
その後、再会株式会社の前身にあたる事業で学生のキャリア支援を6年進めてきた。今年からは高校生向けにも登壇を始め、とある企業の採用と人材育成の顧問として久々に企業人事としての採用にも着手している。
入社したての新卒社員からベテラン社員まで、役職も一般社員から上場企業の経営者まで幅広くかかわってきたことになる。

その中で私が考えるビジネススキルは問題解決力である。
何故ならば、仕事は問題を解決することでビジネスにおける物々交換が成り立っているからだ。

加えて、組織は人間の集合体であることから、至る所で問題が発生する。時には個人の心の中にある問題をコントロールできずに周囲とのコミュニケーションに支障をきたす光景も見てきた。

「感じが良いだけで本質的な問題解決まで立ち入ってくれない」、「机上の空論ばかりで具体的な解決方法が見出せない」だと、クライアントからの継続的な発注は生まれにくい。
そして、社内でもそれは全く同様のことだと捉えている。

いかに、「あの人に頼ったらなんとかしてくれそう」、「ヒントになる知見を確実に得られる」などと、問題解決に至る糸口を積極的に見出していけるかが大事であると考えている。

〈ヒューマンスキルとは〉
次はヒューマンスキルだ。
「仕事はある程度できるけれどいつもある程度。人間的な魅力には好みが出る」、「やや傲慢な成績の出し方なためメンバーからの協力を得られにくい」など、仕事だからなんとか関係を続けているという感情を持たれている人を沢山見てきた。

「前向きな気持ちにいつもしてくれるからあの人のためになんとか頑張りたい。必要であればもちろん協力したい」、「一緒にいると勇気と新たな視点を得られるからいつも相談したくなる」など、その人ならではの特性を活かした表現の仕方で、周りから信頼を得る方法は必ずあると思う。
人間力を高めていく努力を怠りたくない。

勿論、私も両者のスキルは未完であり周囲にたくさん迷惑をかけてきた身でもある為、偉そうなことは言えないのだが、社会で活躍している人の条件は上記に集約されると考えている。
だからこそ、上記の側面をSAIKAIでは就活時代からそして就活を終え入社までの残り1年近くの学生生活の中で身につけて良いスタートをきってほしい。
そのような思いでサービスを展開している。


【3.一人ひとりが自分の理想とするキャリアを自己実現出来る状態を目指す、とは】

教育と就活をアップデートし、その学びを得られることで自分の理想とするキャリアに向かって自己実現できる状態に近づけると考える。
何故ならば私がまさにそれらを体験してきた張本人であり、原体験を通じて自分が目指す自己実現を一つずつ着実に達成出来ているからだ。

上記でも述べた通り、当時の自分はスキルもなければ自信もなく、誰かと比較しては自分が大嫌いになるという日々だった。
そこから、連用日記に出会い自分の足跡を積み重ねていくことを学び、そして恩師に出会えたお陰で少しずつ自分の積み重ねてきた足跡を認められるようになっていった。

自分が大嫌いだったところから一変、自分に自信が持てるようになったのだ。

大学時代には部員の中で最下位からのスタートだったが4年間積み重ね、最後の試合ではそれなりの結果を残せた。
社会人になってからもファーストキャリアで営業と人事を経験し創業者の近くで学ぶことができた。
その会社を退職し、音楽を学ぶと22歳の頃に決めた夢を有言実行させ学校に通いながら会社を立ち上げた。
自社の連用日記を作ることもできた。

上にあるのが高1から書き続けてきた連用日記。下がSAIKAIの5年日記

お仕事したいと思える人達と時間やスキルをシェアし、自分が描きたい世界観に向けて少しずつ少しずつ近づけている今、未来。
これは紛れもなく自己実現が積み重なっている結果だ。

だからこそ、私自身も日々アップデートしながら教育と就活を追求し、関わった学生の理想とする自己実現に向けて伴走していきたい。



以上、SAIKAIが存在する意義について今回は触れてみた。再度誤解のないように補足を入れるが、これまでの日本の教育や就活を否定するつもりはない。今の日本を作り上げてきたのは間違いなく先人の教育があったお陰であり、それに助けられた一人でもあるため、感謝している気持ちがある。
また、今ではタイパ人材と言われるように効率的に就活を進め納得内定で早々に就活を終える学生もいる。そういった学生を見る度に優秀だなと、思う次第である。
だからこそ、光と影があるように、そのタイパ重視の流れの裏には就活に苦労し内定を獲得できない、自分のキャリアに自信を喪失し人生の怒涛に迷う人材がいることもまた一つ。
優秀の定義も学歴や学校のテストの点数、スポーツで言えば1軍や2軍があるようにどうしても一番高い人たちが評価される時代だからこそ、そうではない人たちに光が当てられにくい。果たして優秀ではないのか、というと決してそうでもないのに、だ。
不器用でも、苦労しながらででも自分の課題と向き合いコツコツと成果を出せる人は、社会でいずれは信頼を勝ち取れるのではないか。
一人ひとりに光を当てられるような、それぞれが輝くステージを作り上げる為の土台を、この「再会」というプラットフォームで身に付けてほしい。
どんな人材であれ、そこにはそれぞれが叶えたい“再会”があり、沢山のドラマがつまっているので、その人の人生に触れられるような伴走者でありたい。そう、心から思っている。

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