ゴーマイウェイ・at・マイペース

昨今は個人で稼ぐ力が問われる時代となり、私自身もどうしたものかと悩んでいた…そんな時、

たまたま池袋駅内でひとりの女性がただ歩いているだけの姿を見て、感銘を受けてしまった。背中で全てを語られた…という気分だ。

「ああそうだ、私は何を迷っていたのだろうか」と思う程の衝撃だった。

一体どれほど美しい女性だったのか?

…いや、失礼だが特に容姿が素晴らしかった訳ではない。

それほど目立っていたのか?

…うん、私にとっては際立って見えた。が周囲の人には、そうは見えてはいなかった。そこが大事なんだ…む、前口上が長かったか。

結論をいうと、両腕で松葉杖を突いて歩いている女性だったのだ。

池袋駅というのは関東に住んでおられる方ならご存知の通り 人が多く、初めて来られた方には「何を皆そんなに急いで歩いているのだろうか?」と必ず思わされる。

そんな中で松葉杖をついて歩いている訳だ。周りの人からどんどん追い抜かされていく。

まるでバーゲンセールでひとり取り残されるように。

まるで良い稼ぎ方を聞いて集まっていく人達に出し抜かれるように。

しかし彼女は全く周りなど気にも留めずに歩を進める。

その姿が、私にはとても素晴らしく見えた。

こんな事書いたら読者の方に「そんなに松葉杖が気になったのなら、眺めていないで手を貸せばいいじゃないか、冷たいな」と思われるかもしれない。

手を貸しても良かったかもしれない。

しかし彼女は困っているようには見えなかった。困っていない人に手を貸すのはどうだろう?そして手を貸したとして、どこまで付き添えるだろうか?

ただの自分の罪悪感から後から考え直したが、手を貸す必要はなかったと思う(多分)


水戸黄門の主題歌『あゝ人生に涙あり』の歌詞、"泣くのがいやならさあ歩け"とあるように、

結局自分で出来る方法で、自分で前に進むしかないのだ。

速い人もいるだろう、遅い人もいるだろう。

ただ、「遅くても良い」、というのではなく、自分で出来る範囲で速く進める方法を模索し実行し続けていくべきだと思う。

もしかしたら松葉杖の人のみが通れる裏道があるかもしれない。

あっちが楽だ、こっちが最短だと、調べるのは良いけれど、その情報に踊らされて気付けば一歩も進めていなければ元も子もないし、意固地(いこじ)に自分のやり方にこだわる必要だってない。

彼女は松葉杖だ。歩くのは遅い。だが電車を利用する為に駅にいる。

何を当たり前の事を言ってるだって?

その通り。当たり前だ。人より遅くても何も悪くないし、移動する為に皆と同じ交通機関を使うのも悪くない。

言い換えよう。

人より稼ぐのが下手でも何も悪くないし、稼ぐために皆と同じ方法をやるのも悪くない。

タイトル「ゴーマイウェイ・at・マイペース」"自分の道をマイペースに進め"

筆者の英語力が残念なので誠に恐縮だが、言いたい事はそう言う事だ。

別に売上収益を競ってる訳じゃないはずだ。

偉い人は月10万安定して稼いでいる。凄い人は月100万稼いだらしい。

そういう人もいるというなら自分の目標にするのも良いだろう。

だが彼我(ひが)の差に歯噛みまでしなくても良いのではないだろうか。いやそれこそ無駄な事(栓無き事)なのではないだろうか。

どんなに頑張ってもうまくいかない。それはやり方を見直してみるべきだ。ただ、やり方ばかりにこだわらなくても良いじゃないか。

私は歩く。

同い年の、秒で億稼ぐ人がジェット機で飛んでいったとしても。

令和生まれに何十万回追い抜かれたとしても。

そのうち、自分なりの何かになっているはずだ。

もしかしたらその姿が、いつか誰かから「凄いなぁ~」と言われるかもしれない(別にそんなのは良いか)

蛇足だが、紅白の総合司会を3年連続で務めた方も、始めからそうなりたかった訳ではなく、芸能界に入った当初は映画監督かアクションスターになりたかったんじゃないだろうか?(7人のオタクとかまさにそういう印象を受ける)

目標を持って進む時は、出来るだけ現実的で精密な目標を持つ方がより効果的だが、

その過程の努力で人は磨かれ、目標以外の物まで手に入っているかもしれない。

焦る必要はない。不安は誰にでもある。自分が何ができるかを考えれば、進む方向に迷う必要もなくなるだろう。

いつか私やあなたが、自分で納得いく人生を送れる日が来る事を祈りたい




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