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応援買いは勘違い(買い)

食材の背景を知ることは料理をする上でとっても大事なことだと思う。だから産地を訪ね、生産者の話を聞き、移動した距離の分だけ想いも強い。なので、ついついお客様への説明にも力が入る。

でもね、長い説明はいらないんと思うんです。聞きたいことがあればこちらから聞くし、食べておいしかったら自然とそういう会話になりますからね。

さて、僕が扱っている牛肉はストーリーがあるものばかり。

例えばジビーフ

この手紙を読んで応援したくなる人はたくさんいると思うんです。7年前にクラウドファンディングがあったなら資金も集まったでしょうね。もしですよ、クラウドファンデングで目標額に達したとしましょうか。その後も、共感買いや応援買いでしばらくは売れると思うのです。でも、初期のジビーフはおいしくなかったですからそうそう長くは続かないということは安易に想像できます。

でも、生産者は今後も売れるものだと勘違いして、増頭や設備投資をしてしまっている。こういうパターン山ほどみてきました。

つまり、共感買いや応援買いはおいしさが伴っていなければは続かないと言うことです。

ジビーフの場合は、7頭目あたりでようやくおいしくなってくれたので、なんとかいまも継続することができていますが、つまりこういうことです。

応援買いからエシカル消費へ。

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ジビーフのフィレは、ラフィナージュの高良シェフに使ってもらっていますが、銀座でジビーフを食べる人いるのかなと半信半疑でした。銘柄牛なら分かりますが知名度の低いジビーフですよ。最初は応援買いかな思っていたので、高良シェフにお聞ききしたところ、お客様からジビーフ入ってますか?と問い合わせがあるとのこと。ほんとですか?って感じですが、どうやら本当のようです。

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こちらはメニューにはない、ジビーフのカツレツ。ヘタクソなグルメレポーターみたいにおいしいしか言えませんが、夢にでるほどおいしかった。

ストーリー語らずともおいしいジビーフ。気になる方はラフィナージュへ。もちろん、ストーリーも知りたい方は高良シェフの語りに胸をときめかせてください。




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