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UR-Uオンラインスクール マーケティングスキル【WEEK7】


こんにちは、RYOです。

前回はバンドワゴン効果について学びましたが、今回はその効果をさらに深く掘り下げていきたいと思います。バンドワゴン効果とは、多くの人がある選択や行動をしていると、それに影響を受けて自分も同じ選択や行動をする現象のことです。

 今回のテーマは、「バンドワゴン効果の掛け合わせ」です。どのように異なる要素が組み合わさって、この効果が強まるのかを見ていきましょう。

それでは、始めていきましょう‼️




『バンドワゴン効果×スノップ効果』



 バンドワゴン効果とスノップ効果の掛け合わせは、一見相反する行動が同時に見られる現象です。これを分かりやすく説明し、具体的な大手企業の例を交えて説明します。

バンドワゴン効果

 バンドワゴン効果は、「みんながやっているから自分もやる」という心理現象です。人気やトレンドに乗ることで、自分もその集団に属しているという安心感を得ることができます。

スノップ効果

 一方で、スノップ効果は「他人がやっているから自分はやらない」という逆の心理です。これには、他人と異なることで自分の個性やステータスを強調したいという欲求が含まれています。



掛け合わせの例:Apple

 Appleはこの二つの効果を巧みに利用している大手企業の一例です。

◇バンドワゴン効果
Apple製品(iPhoneやMac)は広く普及しており、持っていることがステータスや流行に敏感な証とされています。多くの人が使っていることで、新規ユーザーも「みんなが持っているから自分も」と考え、購入します。

◇スノップ効果
一方で、Apple製品のデザインやブランドは他の製品とは一線を画しており、独自性を持っています。Appleユーザーは「他のスマホとは違う高級感やデザイン性」を重視して選びます。この独自性がスノップ効果を生み出し、「他の人と違う特別なものを持っている」という満足感を得ることができます。


【掛け合わせの具体例】
新しいiPhoneが発売されると、多くの人が購入します(バンドワゴン効果)。しかし、同時にAppleは「他社のスマートフォンとは違う」という独自性を強調することで、ユーザーは「特別な存在でありたい」というスノップ効果も感じます。結果として、多くの人が同じ製品を持つことで安心感を得つつ、その製品の独自性や高級感を感じるという、両方の効果が同時に働いています。

このように、Appleはバンドワゴン効果とスノップ効果を巧みに組み合わせることで、広範囲の消費者にアピールし、高いブランド価値を維持しています。



『バンドワゴン効果×ウェブレン効果』


バンドワゴン効果

バンドワゴン効果は、人々が他の人々の行動に従う傾向を指します。これは特にトレンドや流行に敏感な消費者行動に見られます。人は、他人がある製品やサービスを利用しているのを見ると、その人気に乗り遅れまいとして同じ製品やサービスを利用するようになります。

ウェブレン効果

ウェブレン効果は、商品が高価であるほど、その商品に対する需要が高まるという逆説的な現象です。高価格は、その商品が他人よりも優れていることや特別であることを示す指標とされ、消費者は高価格の商品を購入することで自分の社会的地位や成功を誇示しようとします。



両効果の掛け合わせ

例:Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)


Louis Vuittonはこの二つの効果を巧みに活用して成功している企業の一例です。

1. バンドワゴン効果の活用

◇広報戦略
Louis Vuittonは広告やマーケティングに多額の投資を行い、セレブリティやインフルエンサーを通じてブランドイメージを構築します。例えば、有名な俳優や歌手がLouis Vuittonの製品を使用することで、多くの人々がその製品を「流行」として認識し、「自分も持ちたい」と感じます。

◇製品ラインナップ
新作コレクションを定期的に発表し、それを限定的に販売することで、消費者の購買欲を刺激します。限定品は特に「今買わないと手に入らない」という緊急感を生み出し、バンドワゴン効果を強めます。


2. ウェブレン効果の活用

◇価格設定
Louis Vuittonの製品は非常に高価であり、その価格自体がステータスシンボルとなります。消費者は高価な製品を持つことで、自分の富や成功を他人にアピールすることができます。

◇品質とデザイン
高価格を正当化するために、最高品質の素材を使用し、熟練した職人による手作り製品を提供します。また、デザインも洗練されており、独自のブランドアイデンティティを持っています。これにより、消費者は高価格に見合う価値を感じます。


【具体的な掛け合わせの流れ】

1. 新製品の発表
Louis Vuittonが新しいハンドバッグコレクションを発表します。セレブリティやインフルエンサーがこの新製品を使用し、その写真や動画がSNSやメディアで広まります。

2. バンドワゴン効果の発生
消費者はこれらの投稿を見て「みんなが使っているから自分も欲しい」と感じます。特に、流行に敏感な若年層やファッションに興味がある層がこれに影響されやすいです。

3. 限定販売と価格設定
Louis Vuittonはこの新コレクションを限定販売とし、高価格に設定します。限定性が「今買わないと手に入らない」という緊急感を生み出し、バンドワゴン効果を強化します。

4. ウェブレン効果の強化
高価格が消費者に「この製品は特別であり、持つことで自分のステータスを示すことができる」と感じさせます。消費者は他人に対して自分の社会的地位や成功を示すために、あえて高価な製品を購入します。

5. 結果
  このようにして、Louis Vuittonの新製品は高価格にもかかわらず、人気が高まり、多くの消費者が購入するようになります。これにより、ブランドのイメージはさらに強化され、次の製品発表時にも同様の効果が期待できます。

このように、バンドワゴン効果とウェブレン効果を巧みに組み合わせることで、Louis Vuittonは高いブランド価値と売上を維持しています。



『まとめ』


これらの効果の経営への影響

1. ブランド価値の向上

 バンドワゴン効果とスノップ効果、ウェブレン効果を活用することで、ブランドの価値が向上します。消費者は製品の品質やデザインだけでなく、そのブランドが持つ社会的な価値やステータスを重視するようになります。

2. 顧客基盤の拡大

 バンドワゴン効果によって、多くの消費者がブランドに興味を持ち、購入を決意します。一方、スノップ効果やウェブレン効果によって、特別なステータスを求める顧客も引き付けられます。この結果、顧客基盤が広がり、異なるターゲット層にアプローチできるようになります。

3. 価格戦略の最適化

 ウェブレン効果を活用することで、高価格戦略が正当化されます。高価格でも消費者はその価値を感じ、購入する意欲が高まるため、売上と利益率が向上します。また、限定品や特別なコレクションを展開することで、さらに購買意欲を刺激することができます。

4. マーケティング戦略の強化

セレブリティやインフルエンサーを活用したマーケティングが効果を発揮しやすくなります。バンドワゴン効果を生み出し、多くの人々がブランドに注目するようにするため、SNSやメディアを通じたキャンペーンが成功しやすくなります。

売上への影響

◇売上の増加

 バンドワゴン効果によって、製品が多くの消費者に広がり、購入者数が増加します。特に、新製品や限定品の販売時には、その効果が顕著に現れます。

◇利益率の向上

 ウェブレン効果により、高価格商品が売れるため、利益率が向上します。高価格でも消費者が購入を続けるため、総売上高も増加します。

◇ブランドロイヤルティの強化

 スノップ効果を通じて、消費者はブランドに対して強いロイヤルティを持つようになります。これにより、リピーターが増え、安定した売上を維持することができます。



 これらのマーケティング戦略は、ブランドがいかにして消費者の心理を理解し、それを活用することで成功を収めるかを示しています。バンドワゴン効果と他の心理効果の巧みな組み合わせは、企業が市場での競争力を維持し、ブランド価値を高めるための強力なツールです。あなたのビジネスにもこれらの戦略を取り入れることで、経営に大きな変化をもたらし、売上を飛躍的に向上させることができます。さあ、消費者の心を掴んで、成功への道を切り拓いてみてはいかがでしょうか⁉️

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