思いは雲と同じでした
「意識が現象化するんやな」
『そう。前世の理解で働くのさ』
「思いが叶うのとは違うんか」
『うん。思いも現象だよ』
「そこらがようわかれへん」
『言葉って不完全だから』
「ほなフジさん、意識は使える?」
『今すぐここで超カンタンに!』
「完全完璧絶対に怪しいわ」
『あはは~揺さん、照れるよぉ』
「褒めとりませんがな」
『スビバセン( ̄▽ ̄;)』
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こんにちは。フジミドリです。
昨日の私物語で想念に成りました。
想念とは何か──私たちが日常に持つ思いや考えのすべてを指しております。
前回の私物語で、私たちの霊魂は光であると仮想したのですが、なぜこれほどまで不自由なのでしょう。
いつものように、イラストの朔川揺さんと、創作談義をお届けいたします。
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「本編では、なんとなーくボカした感があるんやけど、意図的やったの?」
『たーしかに確か。どうだろ。ズバリ書いてもいいけど、歯止めが掛かるっていうか』
「それって、成り切っとるからやろか」
『ああなるほど。そうかもしんない』
「小説を書いとっても、この人物やとこう言うしかあれへんいう時あるよ」
『あるある。おまえ、なんでそれ言うのみたいな。オレは言わねえとか』
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創作空間に入り込めて、登場人物に成り切れると、普段の自分からは考えられない言動が浮かんできたりも致します。
今の自分を超えた、違う何者かに成ってしまう。変身願望を満たす醍醐味と申しますか。
作者として物語る時だけではございません。受け手が感情移入しても起こるのです。
☆☆☆
「フジさんの考えをボカさず纏めると、前世の理解が今生に顕われとる、決まってるからそのままでよい、でええんか」
『そうだね。天才や成功者は、過去世の努力や経験が結実してるだけさ。世の人々に称賛されたいという魂の願望が実現したのよ』
「なるほどな。世間一般ではそう見とらん。天性の素質やら運やら頑張りやら。せやから持て囃したり落としたりする」
『気持ちわかる。オレもそういう時代あったからね。心地よければいいと思うよ』
☆☆☆
昨年他界致しました父は、豊かな才能に恵まれながらスポーツ選手として不遇でした。
後年、代表監督を務め勲章まで拝受したものの、忸怩たる思いがあったのではないか──
詳しくは、個人情報もございますので、以前の有料記事に認めております。
☆☆☆
「それでお父さんの話でたんや」
『書いててふと思い出してさ』
「そうやねぇ。不遇やとか運いてへんいうのも、偶然やったら泣き寝入りしかあれへん。やり場のない怒り、やるせないうんか」
『救われないね。誰が悪いのみたいな』
「せやけど、前世の理解いうたら、ちょびっと変わってくるで。今生は理解に専念して、来世へ希望を託すいうんか」
『オレも初め、思考が現象化するってスゴーく魅力に感じたわけ。思いを変えれば、人生うまくいくのかみたいな』
「まぁでもそうや。現象が決まっとるなら、その前にある思いも決まっておらんと、辻褄合わへんもんな」
『思いって雲と同じ自然現象だよ。意志の力でどうにかなるものじゃない。だから、そのままでいい。放ったらかして大丈夫なのさ』
「ほんまかいな」
『いつか雲は晴れるよ』
「今夜、満月やし」
『月が綺麗だね』
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この世を決まっていない時空と捉えるなら、良くしなければと奮闘努力致します。それもまた宜しいでしょう。
ただ、私は疲れてしまったのです。
それで、決まっているという人生哲学を受け入れました。お陰でラクになれたのです。
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『思いや考えを管理するため悪戦苦闘したものだよ。前向きに捉えて計画立てて。思考が現象化すると信じていたからね』
「わかるで。けど、雲と同じ自然現象なら、骨折り損のくたびれ儲けや。気づいてあげたらええ。なかったことにせんと」
『揺さんがそう言ってくれたの、本編で使ったよ。その一言でスッと先が見えたのさ』
「そら嬉しいわ。今回のイラストはすんなり描けたんや。柴犬スキやから、ネットで見つけた写真、まんまやけど」
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つくづくしみじみ、恵まれていると感嘆致します。私の考えを受け入れて下さり、的確なアドバイスや素晴らしいイラストまで。
そして、今お読みの皆さまに改めて感謝なのです。よくぞ出逢ってくださいました。
とはいえ、これも決まっております。
すべて前世のお約束。理解したことが、意識の働きでこのように展開しているのです。
辛いこと苦しいことが沢山ある私の人生ではございますが、この出逢い一つで来世に期待を持てるのです。
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『次は娯楽に成ろうかなと思うのよ』
「ほぉ。想念から娯楽へ繋がるか」
『どう繋がるのか、よくわかんないけど』
「そら、書いてみていうのあるやろ」
『娯楽って仕事の対極だよね』
「お勉強してからゲームしなはれ!」
『スキでも仕事になると娯楽じゃない』
「ああ確かに。面白い観点やね」
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決まっているとはいえ、お読み頂きまして、ありがとうございます!
次回フジミドリ10月9日午後3時☆
こちら翌11日午後6時公開です♡