あの世で愛し合う
「ボカしよったな。幽界だけに」
『フジミドリのイメージあるからさ』
「マスターハゲさん喜びそうや」
『あ。コメントもらったよ』
「ほお。物足りないとか言うてた?」
『ミドリさん、赦してますのだって』
「ぷふふ。痛いとこツイてきおる」
『hikariさんが援護してくれた』
「このままでよいです、とか?」
『え~揺さん、なんでわかるの!』
「そらまぁ、常連さんやからな」
『通じてるね。ありがたいことだ』
「他はどないやったん、反響」
『概ね好評だったかな~イラストも』
「そら嬉しいことやで。おおきに」
『とりあえずホッとしたよ。てへへ』
♡♡♡
こんにちは!
フジミドリです☆
日曜午後3時の私物語、今回は恋愛に関する幽界見聞録でございます。
お楽しみ頂けましたでしょうか。
ではいつものように、イラストの朔川揺さんと創作談話をお届け致します。
♡♡♡
『肉体を持ってこの世に生きるオレらの悩みって、結構いろいろあるわけですよ』
「そうやね~前回のお金とかな。その前が健康やった。ほいで、今度は恋愛やで」
『恋愛……というか、まあズバリ性の問題さ。陰陽の交わりだよね。これがなかなか』
「けどフジさん、幽界は縛りがないんやろ。ほな、思ったことが何でも叶うんか」
♡♡♡
幽界は想念だけの領域です。
死後の世界でなら、肉体の常識を超えて男女が愛し合えます。不可能はございません。
生前には果たせなかった想念を、心ゆくまで解消する段階であるとも言えましょう。
とはいえ、死を待つまでもないのです。
今のうちに幽界へ行って、あらゆる願望を済ませることもできますから。
♡♡♡
『誰だって人に言えない妄想、不埒な想像するじゃないですか。あの世界観だね』
「それならわたし筋金入りの腐女子やから。妄想ゆうたら、そら年季が入っとるで」
『恥ずかしがる人いるじゃない。勿体ないと思うんだよ。とことん追究したらいい』
「ほお。こら驚いたわ。フジさん、腐女子の妄想お勧めなんやね。ほお」
♡♡♡
心で思うだけなら誰にもバレない……とお考えの方が多いかもしれません。
いえいえ、そうではないのです。
幽界で隠し事などできません。
何もかもが露わになります。想念バレバレの世界と呼んでもいいくらいなのです。
♡♡♡
「ほんまかいな。怖い世界やで」
『そりゃもう全部バレテーラ』
「ひょえ~恥ずかしいやん」
『たーしかに確かに』
「ほなフジさん、どないしたらええんやろ。わたし、なんか不安なってきたわ」
『簡単さ。光を当てたらいいよ』
「はあ、なんやて……わかれへん」
『自分が認識すればいいのさ』
「こんなことを思うてるて?」
『そう、これが自分なんだって。このままでよい。おかしくない。理解することさ』
♡♡♡
空想の世界に遊ぶなら、どんな不埒なこともできてしまいます。
現実世界で許されないこと、例えば甚だしく不道徳な所業であっても、です。
ということは、想像の世界へ入り込み、あたかも体験したかのような感覚が得られます。
つまり、本当に経験した、あるいはそれ以上の理解が芽生えてくるのです。
♡♡♡
「妄想だけで理解できる……ほんまかいな」
『実際にやるより時間もかからないよ』
「想像の世界で済ませてしまうんか」
『世間を賑わす事件なんかもね』
「ビックリなことあるもん。なんでそないなことするんやろ……信じられへん」
『そりゃあ揺さん、過去世で済ませてるからだよ。思い出しているのさ』
「なんやて。あんなことこんなこと、わたしやっとったん……わたしの過去世か、あれ」
『頭で考えたらダメだよ。心は揺れ動くばかりだし……仙骨を意識するのさ』
♡♡♡
結局のところ、妄想の元は既成概念です。
あるいは思いを抑えつけた反動──
生まれた後に植え付けられて、知らずに思い込む……そういった積み重ねなのです。
ああ、こんなこと思っていたのかと手放していけば、身軽になれる道理と言えましょう。
♡♡♡
「思い込みや既成概念がなかったら、何でも自由自在にできるんやね」
『でも、この世で自由自在になる必要はないのさ。過去世の理解で決めた人生だから』
「そこが現実世界で吹っ切れんところやで。せやけど、これでええと思えたら楽や」
『だって魂は永遠に生き続けるからね。これからずっと続いていくんだよ』
♡♡♡
お読み頂き、ありがとうございます!
次回の私物語は10月8日午後3時です。
こちら西遊記の解説トークが、12日木曜の午前8時公開予定となっております。
是非いらして下さい☆
ではまた💚
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