vol.0139 採用を作り込むと、実際に入社してからのギャップができそうで怖い。(1/5)

採用職人の清田です。

今日のご質問は、
「採用を作り込むと、実際に入社してからのギャップができそうで怖い。」
というものです。


これは、この採用職人の知恵袋を
ご覧になってくださっている読者様だけでなく、
はじめて採用職人のワークスをご覧になった人も、
そして、実際にクライアント様からもいただく
不安の声ですね。


先に夢も希望も根こそぎ
打ち砕いておきます。

どんなに努力をしようとも、
実際に入社してからのギャップをゼロに
することはできません。
その不安は的中します。


ただ、一つご質問させていただくのは、

「採用と入社後にギャップがあるのは問題ですか?」

と、耳を疑うようなことを聞いちゃいます。

で、たいていの方は、
ハトが豆鉄砲をくらったように、

「へっ?」

という一瞬の間があって、

「い、いやギャップがあると、
 せっかく入社してくれた子が辞めて
 しまうんじゃないですか?」

とかろうじて冷静を保たれて
次なる質問をしてくださいます。

別にこの問答を楽しんでいるわけでは
ないのですけれどね、
この質問に対しては、こう答えます。

「そうですね、ギャップを作らないことは
 できないのですけれど、
 入社後びっくりして退職を決意してしまわない
 くらいまでにはギャップを抑えることなら
 できます
よ。」

なんか嫌な感じですね。
普段のやりとりを文字にすると、
なんともいやらしい問答をしていたのかと
少し反省してしまいましたよね。


そう、ギャップがあることが問題ではないのです。
ギャップが大きすぎて起こりうる
騙された感からの退職を避けたい
みなさん、その意識で選考を作り込み過ぎる
ことに躊躇されているということなのです。

でも考えてもみたら、
ギャップができるのは仕方のないことです。


入社してからギャップがない
ということはですよ。

今現在の会社そのものが、
社員からすると相当に魅力的な職場な
はずです。

「低賃金でも、休みが平均よりも少なくても、
 絶対に辞めたくない。」

そんな環境のはずです。

そんな環境であれば、
社内のありのままを伝えるだけで、
求職者は入社したいと思うでしょう。

ところがこの不景気が長引くご時世で、
ありのままで条件が多少低くても、
絶対にこの会社で働きたい!!!!
となるのは、よっぽど強固に人間関係を
作っているか、よっぽど上手にビジネスモデルを
組んでいるか、はたまたブランド企業で、
その企業で働くことそのものがブランドになる。
といういずれかでしょう。

等身大の自社像ではなく、
未来進行形の自社像を描くから採用がしやすくなり、

現在地点と理想像が離れすぎていると
ただのほら吹きとなり、

現在地点と理想像が近すぎると
大した魅力には感じられなくなり、

現在地点と理想像がほどよい距離感で、
5年から10年というスパンで、
確かにそんな企業になっていきそうな気がする
そして、そんな企業になったならば、
その会社でぜひ働きたい。

と、そんな感じになるものなのですよね。

つまりギャップを作らずに採用ができるので
あれば、ただただインターンシップでも
会社見学でも、とくかく会社に来てくれさえすれば
採用できてしまう。

採用、教育、組織化という
採用職人が支援する領域に困っていない企業
ということになるのです。


持って回ったような言い方になってしまいましたが、
ギャップというものは、
大きすぎると入社後の退職を生んでしまいますけれど、
小さすぎると採用力が不足するという必要なもの

という風に認識するほうが健全であろうと
思うわけですね。


では、ギャップに対して健全な
捉え方ができるようになったら、
次回からは許容可能なギャップまで抑えていく
方法に触れていこうと思います。


最後までお読みいただきありがとうございました。
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