vol.0067 学生が何を求めているかわかりません

採用職人の清田です。

今日のご質問は、
「学生が何を求めているかわかりません」
というものです。


今回はやけに広い範囲の質問ですね。

細かいことを言えば、
一人ひとり考えていることに違いはある
でしょうけれども、

そして、もっと言うと、
何も考えていない学生もたくさんいるような
気もしますけれども、

採用担当者が知りたい範囲の学生が求めているもの
というテーマで話を展開していきます。


学生が会社を探そうとした時に、
何を考えるでしょうかね?

「学校で学んだことを活かしたい」
「休みが多くて、給料が高いところがいいな」
「有名企業いけたら嬉しい」
「親が銀行に行けっていうんだよね」
「転勤がないところがいいな」
「事務職で募集しているところはないかな?」
「英語を学んだから英語を活かせる仕事に就きたい」
「できることなら働きたくない」

まぁ質問をしてみると、
人それぞれ、ばらばらなことを言います。

あっ、これ
採用担当者が質問をしてしまうと、
用意してきた模範解答を答えられて
しまうのでリアルな情報が得られないかも
しれないですよ。

「お客様から直接ありがとうをいただける会社で働きたいです。」
「御社の理念に惹かれまして・・・」

ありきたりのやつですね。

中には100人に一人くらい?
明確な基準をもって、
就活を進めている学生と出会う
ことはありますけれど、

就活をしながら、
自分はどんな仕事をしたいのだろう?
と考えながら企業を見ている学生は多いです。

つまり、
「何も考えていない」
ではなく、
「私をその気にさせて」
ということです。


質問者様の質問にはこれでお答え
できているような気もしますけれど、
本当に聞きたいのはきっとそういう
ことではないですよね。

「どうやったら学生が自社を志望してくれるのか?」

質問者様の真意はそういうことでしょう。


では、
自分をその気にさせてくれる会社を
探しながら就活をしている学生に
どのようなアプローチが適切でしょうか?


就活の初期では、
会社の見方もよくわかっていないことが多いです。

その際には、
色んな視点の切り口を伝えてあげて、
「会社はこんな風に色分けしてみると、選びやすくなるよ。」
などの、就活が進めやすくなるような
アドバイスをしてくれる担当者に好感を
持つことでしょう。

しかし、そんなことを考えながら
2010年ころから就活応援〇〇という打ち出しで
採用活動を試みていたら、
2012年ころには、多くの会社が同じような
ことをしていましたよね。

多くの会社がそのアドバイスをしている状況なら、
オウムのように、同じことを言っていても、
人として認識してもらえません。

学生の思考は次に進んでいます。

なので、
その時その時の状況に応じて、
学生が「それ!その話を聞きたかった!」
ということを感知して、
自然とその話題に入っていける担当者は
非常に高い好感を得られます。

まぁこれは、
ある程度の経験によって
できるようになるので、
目指してみてもよいかと思います。

しかし、
ある時点でこれではダメな時が来ます。

学生が色んな視点で企業を見て、
もう自分ではどう選んでいいかわからない
という状況になったときです。

疑問にお答えするだけでは、
悩みが悩みを呼び、学生を困らせて
しまうだけです。

「良い担当者だったな」

とは思ってくれると思いますが

この段階に達した時に必要なのは、

「その学生がうちの会社に入社しなければならない理由」

です。


会社によって様々な理由を作れると
思います。

その理由を聞いて、
「あぁ自分の就職先はここではないや」
と見切りをつける学生もいますけれど、
そういう学生は、何かの過ちで入社してしまった
としても、長く続かないか、仕事に一生懸命
取り組む動機が薄く、成長への期待もできません。

離れていってくれてむしろOKと
考えた方がいいです。

逆に、
「その学生がうちの会社に入社しなければならない理由」
を伝えた時に、目が輝き、
「そんな会社探していたんです!」
となる学生には期待できます。

むしろ、その状態になって初めて、
見極めの選考が価値を持ち始めますので、
選考ステップの始まりの頃に、
「その学生がうちの会社に入社しなければならない理由」
はメッセージしていきたいところです。

「私をその気にさせて」

と考えている学生には、
その気になる理由を明確に伝えてあげる。

こうやって、
学生の頭の中に自社の魅力をインストールしていけば、
その学生が何を考えているかわかりやすくなりますよ。


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