vol.0048 ずばり新卒採用は何のために行うのですか? (1/2)

採用職人の清田です。

今日のご質問は、
「何のために新卒採用をするのか?」
というものです。


そうですね、
これまで中途採用しかしてこなくて、
ただ、中途採用で、なかなか人の採用が
できなくなってきた。

もしくは、
高卒採用をずっとしてきたけれど、
高卒者のパイが減ったのと、
高卒者を大企業が囲うことによって、
採用が難しくなってきた。

という境遇の会社さんが、
いざ、新卒採用を始めても、
それまでの勝手がわからず、
うまいこと採用できなくて、

「何のために新卒採用しなきゃいけないの?」

と疑問に持たれるケースは、
最近すごく増えていると感じています。


先に、新卒採用をしない方がいい場合を
解説した上で、新卒採用をする理由に
入っていきます。


まず、新卒採用に限らず、
採用をしない方がいい場合というものが
あります。

どんな時だと思いますか?

2つあります。

1つは、
ビジネスモデルが未成熟で、
採用した人の給料を支払うことで、
経営危機を迎えてしまう場合です。

これは痛い経験があります。

今でこそ
独立して自己資本で会社を経営
しておりますけれど、
数年間は、あるホールディングス会社の
一子会社の事業統括責任者として
仕事をさせてもらっていたことがあります。

事業には将来性はあったものの、
すぐに黒字化できるような事業ではなく、
ホールディングスからすると、
投資的な事業でした。

もう少し乱暴に言うと、
赤字でも親会社の資金で倒産しない
会社でした。

その状況に甘えて、
事業の未来を拓いていくために、
赤字にも関わらず新卒採用をして、
4名の社員に入社していただき
黒字化に向けて邁進していたところで
親会社の意向が変わりました。

近々な黒字化が見えない
そして黒字化してもホールディングスを
支える柱として事業規模までの成長が
見込めないということで、
突如、事業廃止が決まってしまったのです。

もう悲惨でしたよ。

社員は僕を信じて、
ないない尽くしの会社に入社を
決意してくれていました。

でも、親会社からの資金注入なしで、
生き永らえることのできない状況で、
会社を守ることはできませんでした。

社員を支えられるだけの
事業基盤のない状態での採用は、
就職してくれた人の人生を
狂わせてしまう恐れがありますので、
慎重に判断することをオススメします。

場合によっては、
1年間で黒字化できないと資金が
持たないけど、パートナーが必要
というビジネスプランであれば、
その条件に納得してもらった上で、
採用するのはありだと思いますが、
そういう特別な事情に限りですね。


もう1つの
採用をしない方がいい場合というのは、


事業を継続させるつもりがない


という場合です。

経営者も、今現在働いてくれている
社員の方も順調に年齢を重ねていき、
それぞれが定年退職するタイミングまで
会社が存続すればいい。

そう考える事業もあると思います。
後継者を見つけたとしても、
年々経営環境が悪くなっていて、
継いだ人に申し訳が立たない

ただ、今現在は必要としてくれている
お客様がいて、ビジネスが成り立っている。
そういう会社さんは世の中にいくつも
あります。


事業の継続を考えないのであれば、
採用すると教育がついてきますし、
採用した人の人生を支えられるほど
継続させる必要性もでてきてしまうので、
採用活動をしない方がいいですね。


この2つの場合は、
相談をいただいても、
採用をお勧めしないケースになります。


次回から、
新卒採用をする理由に入っていきます。

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