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「ゴールデンカムイ」キャラについて雑談。


↑のブログ記事で入りきらなかったキャラについての気ままな雑談。(*ネタバレあるので注意)

杉元とアシㇼパ

アシㇼパが特に好きだったけど、それ以上に二人の関係が好きだった。
杉元の「アシㇼパさん」呼びがいい。
戦場帰りの「不死身」と言われた男と、一回り年下の少数民族の少女という組み合わせだと男が少女を一方的に守るという関係を想像してしまうが、二人の関係はまったく違う。
杉元のアシㇼパに対する感情には、明確に「尊敬の念」がある。
またアシㇼパは、自分が知識がある点においては何の無理も気負いもなく、「師匠」として振る舞う。
人からの尊敬の念を……しかも、自分よりも一回りも年上で実績もある人間の尊敬を、自然に受け取れる人間はなかなかいない。
ウイルクが「アシㇼパを独立闘争の旗印に」と思ったのは、自分の子供ということを除いても、アシㇼパの聡明さとカリスマ性が大きかったのではないか。
自分は「呼び方フェチ」なのだが、アシㇼパの男たちに対する「名字呼び捨て」呼びも良かった。(牛山のように例外もいたが)

ストーリーの中で、アシㇼパは明確に杉元に恋愛感情を抱いていたけれど、杉元は師匠としての尊敬、戦争に行く前の自分を投影している、全てを含めて存在が凄く大切……だけど、異性としては見ていない。
杉元がアシㇼパを「女の子」として見ている部分がほぼなかったところも、良かったと思う。
ストーリーが終わったあとの将来はたぶん結ばれるのだろうし、むしろ結ばれて欲しいけど。

鯉登

キャラが濃そうに見えて、感性がまともなところが好きだった。自分は極端なキャラよりも感性がまともで平凡?なキャラを好きになる傾向が強い。
鶴見に疑問を持ちつつも、今までの自分の思いから疑い切ることも出来ない。育ちがいいから月島や尾形、宇佐美みたいに極端な方向に振り切れない。
そういう中途半端さが人間臭くて好きだった。
一番好きなところは「ボンボン」という自分の属性に負い目を感じながらも、文句を言うこともなく責任を引き受けているところだ。
好きになったきっかけも、樺太編でキロランケに言った「おのれえ、よくも私の部下たちをッ」(第189話)と言う言葉だし。

(「ゴールデンカムイ」第189話 野田サトル 集英社)

自分のことよりも部下のことを考えていて、いざとなったら体を張って部下を助ける。
こういう人、滅茶苦茶好き。生き残って良かった。

門倉

狡猾で抜け目なさそう、ひょうひょうとしているように見えて内面は熱くて周りの人に忠実。そういう自分を若干照れ臭く思っている。
こういうタイプにも昔から弱い。
白石も好きなのだが、(樺太編で「杉元に頼まれたから」とアシㇼパのところに戻るシーンが凄く好き)白石は「余りにそのまますぎる」というか、門倉のほうが年を取っているぶん、真っすぐな自分に対して屈託があるところが好きだった。

都丹庵士

戦い方が凄く好き。
自分の不利な部分を優位性に変えるところがカッコイイ。
都丹庵士が戦うときはいつもワクワクした。
最期もなんからしくて良かった。

宇佐美

宇佐美はブログ記事で「智春の父親と比較して、自分の父親の父性が物足りなかったのでは」と書いたが、宇佐美の家族はごく平凡でいい両親なのになぜ一番恐ろしい奴になってしまったのか不思議だった。
よく考えたら、鶴見に恋愛感情があったんだろうと気付いた。死ぬ間際の「篤四郎さん」呼びとか見ても、そのままなのに意外と気付かないものだな。

ストーリーの中では、樺太編が一番好きだった。
「ゴールデンカムイ」は目的によって敵味方が入れ替わることが普通だったが、
・杉元、谷垣、鯉登、月島
・アシㇼパ、キロランケ、白石、尾形
という組み合わせが目新しくて良かった。
一緒にいる時は意外と仲良くやっているのに、状況が変わると途端に殺し合うのが面白い。


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