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新しい仕事

今年度から、専門学校で「ビジネスデザイン学科」の非常勤講師を務めるとこになりました。
デザインを生業としている私が、なぜ、ビジネスなのか?
少し、そのお話をしてみたいと思います。

アクティブラーニングと課題解決型授業

この学科の特徴は、課題解決型やアクティブラーニングといった手法が取り入られた学科です。デザイン系学科の卒業生には馴染みのある手法だと思いますが、ビジネスで例を挙げるとするとデザイン思考がわかりやすいかもしれません。
いずれにしても、対象を観察・調査して見つかった課題に対して、解決案を提示することになります。
一般的な学科とデザイン系学科の違いは、ざっくり言うと、パワポでプレゼンするか、造形物(デジタル含む)でプレゼンするか。
ただ、自分で考えた結果をアウトプットしてプレゼン(提出)するという視点では、同じ意味合いとなり、社会で必要な能力の一つです。

美大では、他の人の作品を真似ることは、タブーです。必ずクリエイターの新しい視点を求められます。まして、ただのコピペは、転落の第一歩。
ただ、ビジネスの世界では、法令に関わることや権利的な話は別として、他社のビジネスを真似ることは実際に行われています。例えば、近所にお気に入りの焼き鳥屋があるのですが、もし同じビジネスがダメであれば、世の中には1軒の焼き鳥屋しか存在しないことになります。
ただ、同じ焼き鳥を売る店でも、メニューやサービス、内装、価格、接客など、様々な面から知恵を出し、大変な思いをしながら差別化を図っています。

マーケティングとデザイン思考

実は、創業・起業は、誰にでも簡単にできます。個人事業主で独立するなら、税務署に開業届を提出するだけです。
ただ、その後が難しい。
儲かれば良いのですが、何も準備しないでビジネスを始めると普通は潰れます。

自分(会社)が、誰に、いつ、どこで、何を、どのように売るのか。
加えて、自分(会社)は、なぜ、創業した(それを売る)のか。

もっと他にもあるかもしれませんが、大体はこんな感じのストーリーが必要です。
そこで、創業・起業する際に「事業計画(ビジネスプラン)を立てるために、マーケティングしましょう」となるわけです。

デザインをする過程で、試して再構築すること(今風にいうと、プロトタイピングとテストでしょうか?)があります。
デザインしては試して、問題点を探し(見つけ)、ブラッシュアップするのですが、ビジネスにも必要なプロセスです。

ビジネスデザイン学科には、ビジネスで必須の「事業計画とマーケティング」とデザインの「試して再構築する」を融合した学科だと思います。
これなら、私のこれまでの経験を活かして役に立てるのではないかと思い、そして、何より興味深い学科だったので、応募してみました。
今年度からTSBで非常勤講師を務めることになったお話でした。

仕事は楽しいかね?

デイル・ドーテン著、野津智子訳『仕事は楽しいかね?』きこ書房(2001年)第1章タイトルより


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