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秋田プライドマーチ(2024)【参加レポート】

2024年5月18日(土)、秋田プライドマーチに参加しました。今年は3回目の開催。

主催団体:秋田プライドマーチ実行委員会
テーマ:ここにいるよ/We Are Here
後援:秋田県、秋田市
会場(集合場所):にぎわい広場
参加者数:約200人
タイムテーブル:
13:30 受付開始
14:00 受付終了、実行委員による挨拶、東北の団体紹介、など
14:30ごろ パレードスタート
15:15ごろ パレードゴール、アフタートーク
16:00ごろ 終了
17:00 参加者交流会
18:30 交流会終了
(アーカイブ有り:https://www.facebook.com/2020apm/videos/815520983360577/

※今回の開催名は「秋田プライドマーチ」、「Akita Pride March 3rd」などいくつか見受けられ、どれが正式名称か把握できていません。ひとまず「秋田プライドマーチ」で統一します。

今年の参加は昨年に続いて2回目。最高に快晴。私は前乗りしたのですが、前日までは天気が悪く、飛行機が条件付き運行でした。運行はするが強風のため、もしかしたら仙台か羽田に行く可能性がありますとの条件でした。小型のプロペラ機だったこともあり、本当に強風に煽られ、ここまで恐怖を感じたのは初めてでした。隣に座っていたお年寄りの方は、椅子を強く握りしめて揺れと(たぶん)恐怖と格闘していました。どうにか無事に秋田空港には着陸できました。

にぎわい広場の写真。灰色のタイルの地面である、ひらけた広場が写っている。奥には秋田県立美術館があります。その前には緑生い茂る大小の木が、15本くらい並んでいます。人は30人ほど、まばらに集まっている様子です。
にぎわい広場

13:30から受付が開始され、少しずつ参加者が集まってきました。受付ではQRコードからか自筆で参加登録をし、チラシ類を受け取り、リストバンドを巻いてもらいました。一人参加でしたが、知人など、これまでいろんなきっかけで知り合い、プライドイベントに行けば高確率でいる人たちと出会えたので、寂しい気持ちにはならず参加できました。

秋田プライドマーチのTシャツを着た参加者の後ろ姿。黒いシャツに、レインボーの配色の円、そしてその円の中には犬の肉球のデザインが置かれている。秋田犬をモチーフにしているようだ。

14時で参加受付は締め切り、オープニングセレモニーが始まります。イベントの趣旨、思いなどについて運営の皆さんからお話があり、地方としての秋田において自分たちの存在を可視化していくという強い思いが伝わってきました。そして東北のLGBTQに関連する団体の紹介もありました。今回も改めて感じましたが、東北のプライドイベント関連の団体間には、強い協力関係があるようです。その点については『「地方」と性的マイノリティ:東北6県のインタビューから』という本に関連するお話がたくさん書いてあるので、ぜひ読んでみてください。

参加者がパレードの出発に向けて、列をなして待機している。先頭の人はレインボーの旗を横断幕として掲げている。左上には水色の肉球のデザインが置かれている。また先頭には東北のプライド関連の団体の人が集まっており、各団体の旗を高く掲げている。高さは多分4メートルくらい。
隊列の準備中

隊列が開始され、14:30ごろ、パレードがスタート。

パレードはおおよそ45分くらいで終了。ゴールはスタートと同じ、にぎわい広場。ペースはゆっくりで、すごく歩きやすいパレードでした。ゴール後は簡単なアフタートーク。実行委員の紹介、代表による挨拶、そして参加者で集合写真を撮って終了。その後、すぐ近くにある別会場において、1時間半ほど参加者交流会も行われました。

秋田プライドマーチの特徴としては(と言っても私自身、まだ比較できるほど多くの地域のパレードには行っていないのですが)パレードを主とする内容になっているので、ブース出展のようなものはありません。昨年は歌手のパフォーマンスもありましたが、今回はありませんでした。特に特徴的なのは、日英両言語での情報発信を徹底しているところです。もちろんSNSやフライヤーなどでの日英表記は多くの地域の運動でも見られますが、秋田では挨拶やアナウンスなど、当日の発言においても逐次通訳が行われます。その背景には国際教養大学の人が運営に多く関わっている(実行委員としてもボランティアとしても?)からだとは思いますが、そのように英語のスキルを持つ人が多く関わっているというのも、地域それぞれの特有性の一つでしょう。

そしてもう一つ感じたのは、当事者やコミュニティに根差したパレードとなっているという点です。それは別の言い方をすると、いわゆる協賛企業の参加や、そもそも企業(より正確には商業系の一般企業)からの協賛が(ほとんど)ないことが結果として、当事者の存在を強く感じさせることになっているのだと思います。プライド系のイベントと企業の関係性についてはそれだけで一つの記事になりそうなのでここでは深くは考えませんが、非常に個人的な好みとしては、当事者同士で楽しんでいるという感覚がとても好きでした。

という感じで、今回のごく簡単なレポートは終わりです。秋田の皆さん、今回も素晴らしいパレードをありがとうございました。

【補記】
本記事内の写真は全て筆者によって撮影されたものです。使用希望の場合は
X(@anpantakkun)のDMやresearchmap記載の連絡先からご連絡をお願いします。


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