見出し画像

出版記念イベント終了!『M&A後の組織・職場づくり入門』で伝えたい、シナジーを出したいからこそ「人や組織」の視点を大切にする理由

2月に発売された、『M&A後の組織・職場づくり入門 「人と組織」にフォーカスした企業合併をいかにすすめるか』の刊行イベントが終了しました!

M&Aという専門書の刊行イベントにも関わらず、年度末のお忙しい中、100名超のみなさまにご参加いただけて、嬉しい限りでした。チャットも質問やコメントで、ガンガン動いていて、そこからの学びも多かったです。

ご参加、ありがとうございました!!

▽▽▽

イベントでは、

・日本企業が関与するM&Aが、2021年は約4,300件と過去最高
・ただ、M&Aの成功率は36%と決して高くはない
・「人と組織」の問題が、統合の価値(シナジー)創出のボトルネックになっている
・組織変革/組織開発の視座から、M&A後の統合プロセスで必要なアクションについて考えると、まだまだできることがあるよ!(5つの観点について紹介)

という様な内容について、書籍に掲載されているデータも用いながら、製作に関わったメンバーでお話しさせていただきました。

5つの観点からみた具体的なアクションについては、書籍の中で、たっぷり紹介しています(笑)

ご興味持たれた方は、書籍の方もご覧いただけますと、嬉しいです!
<https://amzn.to/3qN7VUG>

PMIに重要な5つの観点_2


▽▽▽

M&Aは、大企業だけでなく、中小企業や事業承継といった文脈でも活用される様になってきています。

日本は、人口が減少し、市場が縮小するだけでなく、労働人口も減少していきます。これまで採用において買い手企業だったとしても、簡単に人材を確保できない時代が近い将来にやってきます。

今後は、M&Aを”実施”できるだけでなく、M&A後の統合プロセス(PMI:Post Merger Integration)において、「人や組織」の心理的な移り変わり(トランジション)に寄り添い、しっかりと価値を創出できる企業のみが、成長を続けることができるのだと思います。

戦略的に合致しているM&Aを実施する「戦略的な視点」が重要なのは言うまでもありません。ただ、これまではあまりにM&Aに伴う組織文化の融合や、メンバーの組織に対するロイヤルティや業務へのコミットメントといった、「人や組織の観点」が希薄だったのではないでしょうか?

実際、書籍に掲載した調査結果でも、M&Aで買われた側企業メンバーの組織に対する定着意向が高い群ほど、シナジーの創出度合いが高くなることがわかりました。
(いろんな分析結果があるなかで、私が好きな結果の一つです[笑])

定着意向とシナジー


”シナジーの創出プロセス”は、これまでの仕事のやり方を変え、新しい方法論を学び、実践していくプロセスです。

組織に長く居続けようと思わないと、シナジー創出につながる新しい仕事の進め方を覚え、実践していこうとは思いません。情緒的な話ではなく、現実的にシナジーを出したいのであれば、PMIのプロセスにおける「人や組織」に対するケアが必要になるのです。

大切なのは、「戦略」 OR 「人と組織」か?という二元論に陥るのではなく、どちらの視点”も”大事にして、バランスを取っていくことだと思います。

このバランスを取っていく上で、企業の中で組織開発や人材育成に取り組むみなさまの重要性が増々高まっていきます! 今後も、現場に役立てていただける知見や研修をお届けすることで、サポートさせていただければ嬉しい限りです。

▽▽▽

2019年夏ごろから始まった本プロジェクトも、先日のイベントで一つの区切りを迎えることができました。自分にとっては、30代の最後の時間で、書籍の製作に取り組めたことは、これからの研究や実践を進めていく上で、貴重な時間になりました。

本書の研究プロセスの中で、これからの日本社会において、ますます重要度が上がっていく社会課題について、組織開発の側面からアプローチできる可能性に気が付きました。また、現場でお役立ていただける知見をお届けできるように、研究を続けて行きたいなと思います!

最後に・・・

研究を一緒に進めてくださった、 中原先生はじめ、東南さん、柴井くん、佐藤くん、手厚いバックアップをしてくださった編集の小川さん、ライターの井上さん、装丁を手掛けてくださった萩原弦一郎さん、ありがとうございました!このチームで、長い時間を重ねたからこそ、生み出すことができた書籍だなと思いました。プロセスも含め、大変でしたが、楽しくご一緒させていただきました。ご尽力くださいまして、ありがとうございました!!

特に、中原先生は、修士の頃からご指導いただいているだけでなく、共同で研究する貴重な機会もいただき、感謝しております。ご一緒できて、嬉しかったです!

質問紙調査に回答してくださったみなさまと、インタビューに応じてくださったみなさまもありがとうございました!!

現場感溢れる知見を共有してくださった、楽天 日髙さん・杉原さん、明治大学 グローバル・ビジネス研究科 専任教授 岡さん、ありがとうございました!

組織診断に関する、貴重な資料をご提供くださった、パーソル総研 小林さん、ダイヤモンド社 永田さんもありがとうございました!

もうちょっとだけ・・・

こうして研究ができているのも、中原研究室(東大・立教)のみなさまにご指導やアドバイスをいただいた経験あればこそです。本当にありがとうございました!!

最初のコンサルティングファーム/ 投資ファンドでお世話になった先輩・同僚のみなさんもご指導いただきありがとうございました!! M&Aコンサル/ ファンドマネージャー時代の学びがあったからこそ、書籍を書くことができました。

いつも学びの場をご一緒してくださる友人やクライアントのみなさんもありがとうござました。現場でみなさんが奮闘されている様子や共有してくださる学びが、この書籍にも活かされています!!

最後の最後、家族の存在にも感謝しています。いつも研究に仕事に向き合えるようにサポートしてくれて、ありがとうございます!!  

ここには書ききれない、たくさんの方にお世話になっています。いつもいただいているサポートに、報いることができるように、日々精進し続けていきたいと思います!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?