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【7日間演劇チャレンジ / 2日目 遊劇体「縄文人にあいういう」(2010年10月)】

遊劇体は1983年結成で今も活動を続ける関西小劇場界の雄。
西一風の活動をし始めた頃、遊劇体は先輩劇団でしたが、越あゆみこと稲本さんの同級生である原さんが在籍していたこともあり、役者さんをお借りしたり、とても友好な関係でした。
その遊劇体が、あの満開座の作品を上演すると聞き、これは行かないという選択肢は絶対にない!と考え、観に行った公演。

満開座は立命館の大先輩劇団で、1975年に立命館で旗揚げし、90年代に活動を休止するまで、独特の小劇場作品を展開し、私も西一風に入団後から、卒業して東京へ行ってからも観ておりました。
満開座の初演(演題は縄文人にあいうえう)を観たのは1992年6月。森下のベニサンピットという倉庫を改造した小屋でした。すでにその頃映画やドラマで活躍していた趙 方豪さんが出演するというので、やはり絶対に行かねばと観にゆきました。
趙さんは相変わらずキザでカッコよく、清瀬順子さんは本当に爆発するんじゃないかと思われるようなパワフルな演技で圧倒されたことをぼんやり記憶しておりました。

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さて、遊劇体。
始まった途端から、失った作品の記憶が鮮明に蘇り、村尾さん、菊谷さんの演技に引き込まれ、そして、大熊ねこさんが清瀬さんに負けないパワフルな演技で完璧に再現しておりました。
作品中盤から、もうずっと涙しておりました。初演から29年。こんなに色褪せずに作品が蘇るのかと。
上演後、期せずにして、満開座の主宰だった仁王門さんにご挨拶ができたのですが、もはや泣いてしまってぐちゃぐちゃでした。今思えばちゃんとお話ししたかったなと思います。

そして、遊劇体は今も、ちょっとノスタルジックで、ちょっとコミカルで、人間への愛が溢れた作品を作り続けています。
コロナが開けたらぜひご覧いただきたいと思います。

しかし、両公演ともすでにお亡くなりになった役者さんがいるというのはとてもとても残念でなりません。
<写真TOP:遊劇体「縄文人にあいういう」(2010年10月)フライヤーなど>
<写真文中:満開座「縄文人にあいうえう」(1992年6月)半券>
(註:追って調べ直したところ1年間違えておりました。失礼しました。)

遊劇体Webサイト
https://www.yugekitai.net/

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