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なにもなくて・・・全部ある。


東京から大三島に移住して一年がたちました。



大好きなお友達に見送られて「行ってらっしゃい!」「行ってきます!」と町田駅のホームへ降りていったあの日から一年。

いまのお家に着いた途端に鳥の囀り環境音CDか!というほどのクリアなウグイスの鳴き声で目覚めるようになってから一年。




もう季節をひとまわりしたのかと思うと
ものすごく早かったような気もするし、それでいて1ページ1ページはとても充実した、濃密な一年間でした。






すっかり慣れたこともまだ慣れないことも相変わらずあるけれど
移住してどう?と聞かれたら、「最高です」としか答えられません。





もちろん東京に住んでいた頃のように
ちょっと歩けばなんでもあって買い物にも外食にも困らないなんてことはないし、物理的な選択肢も限られる。人も少ない。


だけど必要最低限のものは揃っているし
橋で本州にも四国にもつながっている便利さもある。



なによりも


ちょっと歩けばお店。じゃなくて
ちょっと歩けば、いや歩かなくても雄大な自然に包まれていて
不必要な刺激や情報が圧倒的に少ないこと。
それがわたしにとってはとても楽な感覚でいられる。


目で、耳で、舌で、肌で受け取る振動を思う存分味わえること。
より深く季節を感じられること。
自然や人やものとのつながりを実感できること。


くらしと、自然の距離感




お金や仕事や家族のこと。
移住という選択肢を見ないでおくための理由は頭で考えるとたくさんあった。
だけどどうしようもなくこの島に惹かれた、ほどけるような、つむがれるような「感覚」を。「今だ」を信じてみて本当によかったなと思っています。



ずっとここに住んでいる人たちにはよく

「なんでこの島に来たん?なんもないやろ?」

と聞かれるのだけど(これは島じゃなくても私の地元の人もよく言ってる)



なんにもなくて・・・全部ある



のが一番の魅力じゃないかと。



そらと うみの あいだ

くらしと しごとの あいだ

みえるものと みえないものの あいだ

する と しない の あいだ



一見なにもないように見えるその間。
「余白」に、ぜんぶがある。感じられる。


こればっかりは、言葉でいくら書いてみても
体感しないと伝えようがありません。



二年目になる今年はつながりのある人達と一緒に
この島の余白のなかの「在る」を感じられるような時間を
意識的に作っていきたいと思っています。

わたし自身ももっと島の歴史やエネルギーをもっと知って感じていきたい。
島で出会った方々、いろいろ教えて下さい。


「行ってみたい!」と個人的に言ってくださる方がとても多いので
ぜひ、その感覚を逃さず「いつか」じゃなくて(笑)
実際に足を運んでみてください。一緒に味わおう。



現在6月の「かんじるリトリート」参加者募集中です。



くろかわさいこ
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