パラグライダー試乗機
チェロの先生の自宅レッスンの後、先生は仕事へ出かけたが、私はそのまま居残りして練習を続けていた。
そこへ、スマホが鳴った。
私の所属するパラグライダークラブの代表、スクール校長からだった。
「お待ちかねの試乗機が届いたよ。
今日は風が強くて飛べないけど、立ち上げに来ないかい?」
感染症の影響で、現地の工場の稼働率が悪く、入荷はいつかわからないって言われていたけれど。
「行く!」
いそいそと片付けて、戸締りをし、いったん家に帰った(先生宅から自宅までは車で約10分)。
急いでパラグライダーの機材を準備して、車を走らせた。
冬場、Myエリアはスキー場になるので、パラグライダー飛行はできない。
その間、郊外の山で飛んでいる。
自宅からは車で約1時間の距離。
私が今使っているパラグライダーの機体は、劣化が目立ってきた。飛行時間もそれなりになったので、買い替えの時期だ。
楽器の購入と重なってしまったのはかなりイタイが、安全を考えると致し方ない。
家計を何とかやりくりしよう。
校長には
「音楽活動が忙しくなったので、今後、全国規模のコンペ(大会)に出場することはないと思う。新調する機体はコンペ機でないものにしたい。
穏やかに飛べるけど、サーマル(上昇気流)には反応の早い機体がいいなぁ。」
と話していた。
校長はランディングの田んぼで待っていてくれた。
早速準備して立ち上げてみる。
軽い、コンパクト、楽チン♪
コンペ機がスポーツカーだとすると、これはオートマ車な感じだ。
5mオーバーの風が入っても、飛ばされることなく楽に立ち上がる。
Myエリアのテイクオフは助走困難な狭さのため、2歩で飛び立たないといけない。
5mくらいの風でも煽られることなく操作できなければ飛べない。シビアなのだ。
だからクラブチームの皆さんはとても操作が上手い。
全日本にとどまらず、世界大会レベルの選手が数名いる。すごいな、と思う。
私にはそこまでの腕はない。
元々狙ってた機体だけど、実物を触ると間違いなく良さそうだ…。
校長によると、納期は1ヶ月と少しらしい。
カラーオーダーも可能とのこと。
おお✨
家に帰って検討しよう。