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ドレミファソラシドはどのように定義するか?【音楽理論初心者向け】

こんにちは。
さいさと申します。

今回は、私が音楽理論を学ぶ前から素朴な疑問として持っていたドレミファソラシドって何だろう?

どうやって定義するのだろう?

ということについて説明しようと思います。

事前知識なしで分かるように説明しますのでぜひお読みください。

私の自己紹介は以下の記事をご覧ください。


※この記事は音楽理論を少し触れてみただけの人が書いた記事ですので、厳密さ正確性は保証されません。ご了承ください


基礎知識

人が、音を聞くとき高い音と低い音というのは物理的にはどのような違いがあるのでしょうか?

答えは音の波の周波数の大小です。

音は空気が振動する波です。

その波がどのくらいの頻度で振動するかという指標が周波数です。

周波数の単位はヘルツ[Hz]といって一秒間に何回振動するかを表します。

人間の耳では、周波数が大きいと高い音に聞こえ、周波数が小さいと低い音に聞こえます。

ここでオクターブという言葉を定義します。

オクターブは、周波数が1:2になるような二つの音の関係のことを言います。

そして、人間の特徴として、周波数の比が簡単な整数比(1:2、2:3、3:4など)になるような二つの音は、よく調和するように感じます。

以上の前提のもと、ドレミファソラシドの構成の仕方として以下の3つの体系を考えます。

①ピタゴラス音律

まずはピタゴラス音律というものを紹介します。

ピタゴラス音律では、周波数の比が1:2と2:3の関係のみを使ってドレミファソラシドを構成します。

以下の数列を考えます。

まずは1です。

次からは、前の数字に1.5をかけた数字を考えてその数が2より小さければその数字が次の数になります。2より大きければ2で割った数字が次の数字になります。

この操作を繰り返していきます。

まずは1です。

次は1×1.5で、1.5は2以下なので1.5です。

次は1.5×1.5で2.25です。2.25は2より大きいので÷2して1.125です。

このように繰り返していくと、
13番目に2.027という値になりここで初めて2に近い値を取ります。

これを2とみなすことで、1から2を12分割することに成功しました。

で小さい方の数からド、ド#、レ、、、、シ♭、シ、ドと割り振ることでドレミファソラシドを定義することに成功します。

ただここで0.02の誤差が生じてしまっていて、この誤差をピタゴラスコンマと言います。

この誤差をより厳しく評価する場合、例えば誤差を0.01以下にするためには53音階必要になります。

【ピタゴラス音律の特徴】
・弦の長さを2:3、1:2にするだけなので調律がしやすい

・完全五度(ドに対してソの音)がよく調和する。(厳密に2:3のため)

・ピタゴラスコンマの存在

②純正律

純正律は基準音から簡単な整数倍のみで音を構成していきます。

具体的には以下のように定義していきます。

ド・・・1
レ・・・9/8
ミ・・・5/4
ファ・・・4/3
ソ・・・3/2
ラ・・・5/3
シ・・・15/8
ド・・・2

こうすることでかなりシンプルに定義できます。
ド#のような上の定義にない音は基本的には定義しません。

【純正律の特徴】
・Ⅰ、Ⅳ、Ⅴといった基本的な和音が美しい
・移調しずらい。(長ごとに調律する必要があり、その基準の調以外ではひどい音になります。)
・和音をきれいに響かせるのに向き、旋律に向かない

③平均律

今日、最も用いられています。

発想としては以下の法則に基づいています。

ウェーバーフェヒナーの法則「人間が刺激を受けたときの感覚の強さは刺激の対数に比例する」

具体的には以下のように定義していきます。

ド・・・2^(0/12)=1
ド#・・・2^(1/12)      2の12分の1乗ということです
レ・・・2^(2/12)       2の12分の2乗ということです



シ・・・2^(11/12)
ド・・・2^(12/12)=2

オクターブを指数的に等分するというものです。

【平均律の特徴】
・どんな調でも演奏できる
・旋律が美しい
・調律が難しい(簡単な整数比の純正な音程がオクターブしかない)
・常に不協和音感がある(完全五度ですら純正でなくうなりが生じる)


ここまで読んでいただきありがとうございました。

ドレミファソラシドの定義の発想、分かっていただけたかと思います。

興味があれば合わせて以下の記事もご覧ください。

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