書評『真理・政治・道徳』 ー真理という語彙の重要性についてー
はじめに
本書は、Cheryl Misak, Truth, Politics, Morality: Pragmatism and Deliberation, London and New York: Routledge(2000)の邦訳である。本書の翻訳者の一人である加藤隆文氏が既に邦訳している『プラグマティズムの歩き方ー21世紀のためのアメリカ哲学案内』およびそのもととなる”American Pragmatists”(2013)を以前読んだ中で、ミサックのローティ批判に違