#57 拍感や生命感のある「生きた音楽」にするための、ちょっとした準備練習を紹介します
こんにちは、さいりえです。
ピアノの演奏って、本当に要素が果てしなく多くて、バランスをとるのもひと苦労ですよね。
・硬すぎない、柔らかすぎないくらい
・主観的でありながら客観性も…
・全体も大事、部分も大事
バランスをとることも大事だけど、完璧なほど整えられるとそれはそれでつまらなくなりそうだったり…(贅沢)。
そんなわけで、このオンラインレッスンサロンでも
・ひとつの細かな要素について取り上げたり
・バランスのとれた構築、耳、表現について取り上げたり
・ひとつの曲を掘り下げたり
といろんな側面から各回のテーマを選んでいます。
さて、今日のオンラインレッスンサロン note は「音に動きやリズムを感じる、ちょっとした準備練習」について。
・すごく元気でリズミカルな曲じゃないけど、ほどよい動きや拍感がほしい
・細かな動きがベタッとなるけど、タッチを変えればいいの?それとも?
・丁寧に聴いて歌おうとするとなんとなく重くなっちゃう
こんな方・お悩みへのミニポイントです。
J.S.バッハのインヴェンションを紹介しますが、曲を掘り下げて…というより、ちょっとした練習方法をご案内します。
拍感、動きのある演奏って?
どんな曲でも「リズム」は大切です。
でも、冒頭に書きましたように、
・歌おうとするとリズムを忘れる…
・丁寧に聴きながら弾こうと思うと流れや拍感がなくなってしまう…
などということも起こりがちです。
でも、
・音楽に動きや生命感を感じられること
・拍感がずっと安定して(完全に一定という意味ではなく)、音楽の源に「ある」こと
・音が止まっていなくて、生きていること
・音たちが語って、しゃべっていること
って、とても大事なんですよね。
今日は、ふだん練習している中で、ちょっとした準備練習をすれば拍やリズムを再度感じることができる!という方法をご紹介します。
今日紹介するのは次のふたつ。
①拍をカウントしながら弾く(メトロノームではなく、できれば自分の手や足で)
②音形を簡素化して、曲のテンポやリズムを生み出す練習をしてみる
①の方法はサラッと、②の方法を少しくわしくお話しますね。
①拍をカウントしながら弾く
これはきっと、あなたもやってみたことがある方法だと思います!
ですので、サラッとお話しますね。
自分の中に拍感が薄まっているなぁ…と思うときは、
・拍を手で打ちながら or 指揮しながら歌う
・片手で拍をとりながら弾く
・足で拍をとりながら、両手で弾く
などします。
また拍も、4分の4拍子の曲だとしたら(曲調やテンポにもよりますが)
・4分音符にあわせて
・2拍ずつ大きくとって
・ゆっくり練習するときに、8分音符単位で
・裏拍だけをとって
など、いろんなとり方があります。
裏拍だけとるのも、とても良い練習方法です。タイミングをあわせるだけでなく、リズム感や躍動感、音楽の方向を感じる感覚が磨かれます。
といっても練習方法やとり方によりますので、また機会があれば掘り下げていきますね!
②音形を「簡素化」して曲に合ったテンポやリズムを表現して練習してみる
次に、「簡素化する」という練習方法です。
これはリズムだけでなく、たとえば
・簡単なパッセージにしてタッチや音色を確認したり
・複雑な曲を和音だけにして進行を確認したり
など「簡素化」して練習するのはとても良い方法です。
楽曲、楽譜の膨大な情報量にまどわされることなく、
・「本質」を見つけやすい
・いまやりたいことだけに集中できる
という良さがあります。
そこで本質や感覚をつかんでから、実際の曲に戻って弾いてみる、という感じですね。
拍感も、①の方法のように拍だけをとっていくこと・・・簡素化のひとつですね。
つぎの段階として、たとえば4分の4拍子なら「16分音符4〜5コ」だけにして、音の動きやメロディの形などにとらわれず、ただただ
・リズム感や拍感
・音のキャラクター、動き
などに集中してやってみます。
具体的な練習は「ドレミレドッ」、などの音形で、やってみるだけです。
この後の動画でも実践していますが、こんなに長文で説明しているほど、大掛かりで説明が必要なほどの方法ではない…です。とてもサラッとしたやり方です。
考え込まずに、体や本能で「感じる」「実践する」ことが理想です。
動画で実践!(約8分)
では①と②の方法を動画でやってみます。
ちょっとしたワンポイント動画です。どうぞご覧ください。
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