見出し画像

#64 【p,pp】弱音を美しく出すために知っておきたいポイント【基本編】

こんにちは、さいりえです。

第64回、オンラインレッスンサロン note のテーマは「弱音(小さい・弱い音)」について。

・弱い音を出そうとすると、抜けてしまう or 飛び出してしまう
・広いホールで響かない…

というお声をいくつかいただいたので、

・音を出す前に知っておきたい「楽器」のこと
・弱い音をきれいに出すために知っておきたい、弾き方のポイント
・実際の楽曲で「p」 や「pp
」を弾くときに大切なこと

をご紹介します。

今回は【基本編】、次回以降にいくつかの曲を実際に例にあげた【実践編】を進めようと思います!

あなたの練習のお供にぜひ一度ご覧ください。

【このnoteのポイント】
・小さな音ってどうすればきれいに出せるの?
・美しい「p」の表現って?
・音を出す前に知っておきたい【基本編】

【こんなお悩みに】
・弱い音が出せない
・弱い音を出そうとすると、抜けてしまう
・広いホールで響かない…

【このnoteの構成】
・テキスト
・動画解説(計15分の動画)
  ※動画は vimeo のプライベートリンクを共有しています。

【例に取り上げている曲】
今回は【基礎編】のため、単純なサンプル音形のみです。
実際の曲は【実践編】で取り上げます。
オンラインレッスンサロンのこれまでの レッスンnote はこちらをクリック


ピアノの音が鳴る仕組み

ご存じの方も多いと思いますが、まず楽器が鳴る仕組みについて、確認しておきます。

・ピアノは鍵盤を押すと→内部のアクションが動き→ハンマーが弦を打つ
・そして弦が震えて、空気の中で振動して音が鳴る

強い音、弱い音、カタイ音、柔らかい音、すべて仕組みそのものは同じです。

「鍵盤を下ろす」ことで「弦を打つ」という大前提があります

だから、どんなにふんわりした音やなでるようなイメージの音でも、弦は一度打たなければならないんですよね。


打鍵について知っておきたいこと

では、鍵盤をどう打てば音が鳴るか?という話。

これは、実際にピアノの中を見ながらいろいろな打鍵をためしてみると、わかることも多いです。

大事なのは、深さとスピードです。


たとえば、鍵盤の上から数ミリを下ろしても、音は鳴りません。

「ここからが、音の鳴るポイント」というのがあります。これはピアノや調整の具合によっても微妙に異なりますので、まずはご自身のピアノで確認してみられてください。

また、ものすごく遅く下ろしても、ハンマーの動きは弦まで届きません。

・打鍵に必要な鍵盤のポイントを見きわめる
・的確に打鍵する(その都度、適切に)

ということが大切ですね。


打鍵のポイントや打鍵スピードによって、音はガラッと変わります。

単音の場合、これでほぼ音色が決まります(厳密に言えば離し方も大きく印象に関わります)。

複数の音の場合、バランスやタイミング、音と音の関係性も大きく関係しますので、2つ以上の音が出てくると可能性はぐんと広がります。


響かせること・聴くこと

「音を聴く」ということは本当に大切です。

・打鍵の瞬間の音
・時間、空間に鳴っている音
・音が消えていく瞬間、次の音に渡されていく瞬間
・複数の音が調和している響き
・鳴っていない、スキマの音(音とは言わないかもしれませんが)

など、聴くものはたくさんあります。

聴くことで

・どんな音が出ているか確かめられる→改善もできる

・聴くことで、次の音や他の音にも影響が出る。バランスを取ったり、関係性をはかったり。

など、表現の気づきや幅は無限に広がります。

この辺りは、このnoteですべてをお話することはできないので、ひとまずこのくらいにとどめておきます。


実際に弱音を弾く、音を出す上で大切なこと

ここまでの点を踏まえて、実際に弱音を出すときに気をつけたいことをお話します。今回は、大きく2つのポイントでご紹介します。

【どんなに弱くても、鍵盤・弦を確実に打つ】

まずは、楽器の観点から。

鍵盤の必要ポイントを確実に打つ、ということが、どんなに弱音でも大切です。

抜けてしまう、響かない…というのは、弦を打てていないからです。


次に、からだや、手について。

ここから先は

1,523字
ピアノ練習やレッスンのポイントをテキストと動画で配信します。 +ご登録の方はご質問・相談にお返事します! オンラインのレッスン室であなたもピアノ上達しませんか?

ピアニストさいりえによるオンライン講座&小さなコミュニティ。 ピアノ練習やレッスンのポイント、さいりえ自身の練習内容やブログで書かない話…

ここまでお読みいただきありがとうございます!ときどき頂戴するサポートは主に書籍・楽譜の購入・もしくはカフェ時間にありがたく使用させていただいています。もし「とくに役にたったよ」「応援したい!」と思っていただけたらよろしくお願いします。※ご負担のないようにお願いします(^^)