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(150)表現は選ぼう【漫哲 マンガ1000本ノック】

一本の作品もしくは作品の一話分の中では伝えたい事(重いテーマでなくとも笑わせたい恐がらせたいでも良い)は一つに絞った方が読者の心にちゃんと刻めるからいいのだけれど、それは一点だけのシーンが盛り上がればいいということではない。どのシーンにも違うベクトルの表現すべき目的があるのだから全てのシーンは見せ場と思って描くべきなのだ。

そのためにはシーン毎の伝えるべき方向性を自分の中で明確にして、繊細丁寧に描くか、粗く突き放して描くか、熱く描くか、シャープに描くべきか、あえて描き込まないか…自作を俯瞰から眺めてどう描くのが作品全体としてのメリットとなるのか考えるのがいい。

表現は欲求の仮想具現化であって技術の展覧会じゃあない。描けるから描くのではなく、何を表現するための技術なのか本質を忘れないようにしよう。

例えばペン入れする時、描く線には深い思いを込めてはいけない。線を引くのは技術だ。感情を込めて読めるように技術で引く。
感情で描くのではなく、感情が感じられるように工夫し、描く。まずどんな線が何を表現できるか理解するところからだ。
俯瞰で自分の行動を見よう。結果として思いが伝わるように!

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