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【才能はみだしっ子サポーターズ⑤】子どもの才能・個性を伸ばす教育支援プログラム「愛媛大学 KIDS ACADEMIA(キッズ・アカデミア)」

Kids Academiaは、愛媛大学教育学部隅田学教授が始めた幼年期のギフテッド教育に関わる教育支援プログラムで、特に科学分野について行われています。高度な知的および創造的能力や高い意欲を示す子どもや、特定の学問分野に長けている子どもの個性や能力を見いだし、伸張する科学教育プログラムを開発・実践しています。スタートは2010年、今から10年以上も前になります。隅田先生は科学分野の才能教育がご専門で、拙著「才能はみだしっ子の育て方」の監修もしていただいています。

Kids Academiaは一時中断されていましたが、この度2021年にHPをリニューアルし、本格的に再始動します(https://kids-academia.com/)。その活動内容を、隅田先生に伺いました。

大盛況だった2010年の活動

活動を開始した2010年当時は、実際に子ども達を愛媛大学構内に集めてプログラムの提供を行っていました。対象は幼稚園年長、小学1年、2年の子どもたちです。テーマ毎に月1回2時間の活動を3ヶ月展開し、いくつかのテーマと参加者の自由研究発表の機会を設けるという形で、約1年間とても充実した内容となりました。参加者の募集を行った時には、大学のある愛媛県松山市にお住まいの方を中心に、大変多くの希望者があったのですが、参加される子どもたちにきめ細やかな対応を提供したいと考え、募集定員は12名とし、選考を行いました。

再始動する活動ではICTを使って多くの人が参加できる仕組みに

2021年に再始動するKids AcademiaではICT環境を活用して、地理的な制限を受けることなく参加できる内容を提供する計画で、参加メンバーを募集中です。今後は以下の活動を展開予定です。

● Kids Academiaウェブサイトによる情報発信
● サイエンス講座
● コンテスト
● 研究メンタリングおよび発表の場の提供
● Instagram投稿
● コミュニティ向け情報発信
● 「ギフテッド・アカデミア」ウェビナー

それぞれの内容についてご紹介します。

● Kids Academiaウェブサイトによる情報発信

国内外の子ども、保護者、教育関係者、研究者など、才能教育に関心のある全ての方々のためのプラットフォームとなるホームページを目指しています。対外的な情報発信と、メンバー向けのクローズドな情報の共有の場となります。

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● サイエンス講座

2010年より対面で行ってきた講座のオンライン版です。
対象は幼稚園の年長(5歳児)~小学校2年生。というのも、小学校3年生からは理科の授業がありますが、実は子どもたちの好奇心が芽生える第一次ゴールデンエイジがその前にあると考えます。学校の成績にとらわれずに広く科学の学びの楽しさを知るためには、この年長~小学校2年生という時期が「最適なタイミング」です。

1回2時間という講座の時間は、大人にはやや長めに感じられるかもしれませんが、興味のある子ども達にしてみればあっという間です。開講時期は、2021年度の早い時期を目指して準備中です。1年間、定期的に開催する講座を受講できれば、子どもたちの理科分野での才能を大きく伸ばすきっかけになるのではと期待しています。

オンライン開催でも参加希望者多数の場合は、人数の制限をしなくてはならないかもしれません。将来的にはサイエンス講座のノウハウをパッケージ化して、全国展開できる方法も検討中です。

● コンテスト開催

テーマを決めて、子ども達が家庭で学習した内容を応募できるコンテストを行います。第1回Kids Academiaこどもコンテストは、2021年5月に開催します。テーマは、「夢の昆虫を作ろう」です。身近なものの形や特性を活かして昆虫を考える内容です。コロナ禍で家にいる時間が増えている中、家庭でできる科学と芸術を組み合わせた創造的なテーマとなっています。

Kidsacademia コンテスト

● 研究メンタリングおよび発表の場の提供

Kids Academia参加メンバーを対象に、各自が研究したい内容へのメンタリングやその研究発表の場の提供を計画中です。子どもたちの研究成果は、登録会員専用ページでその内容が共有され、ネットワークを構築していきます。Kids Academiaでは、多様な方面へのメンタリング対応を可能とするために、サポーターの募集も行っています。(※後述のサポーター情報をご参照ください)

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● Instagram投稿

子どもたちの研究の種となる対象や、実際に研究している対象を画像で投稿してもらう仕組みを構想中です。前述の第1回こどもコンテストも申し込みはインスタグラムより行われます。投稿された画像に対してコメントをし合うことから子どもたち同士の交流が広がることも期待しています。

● コミュニティ向け情報発信

子どもたちの研究内容をウェブサイト内で共有することと共に、ゆくゆくは研究結果をまとめたジャーナルを学びの足跡として残していきたいと考えています。

● 「ギフテッド・アカデミア」ウェビナー

才能児(ギフテッド&タレンテッドチルドレン)の認知と理解を深めることを目的としたオンラインセミナーを開催中です(https://gifted-academia.peatix.com)。才能児の特徴や育て方、各方面の専門家による教育環境作り、海外の教育事情、書籍紹介など多岐にわたる内容で、対象は子育て中の保護者、教育者、才能児に関心のある方などです。どなたでもご参加いただけます。シリーズを通して学ぶことにより、個性豊かな子どもを育てるための基礎知識を身につけることが可能です。今後はKids Academiaの子どもたちの成長の様子を紹介する場としても活用していきたいと考えています。

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活動に共感してくださるサポーターを募集中

このように多岐にわたる活動を推進していく上で、隅田先生はKids Academiaの活動に共感し、協力をして下さるサポーターの存在がとても大切になってくるとおっしゃっており、教育・研究・広報・運営・協賛サポーターの募集もされています。関心のある方は、Kids Academia(gifted.academia@gmail.com)にお問い合わせください。
(ただし、ご担当職員が対応していない日もあるため、返信が遅れる場合があるそうです。ご理解いただけますと幸いです。)

【インタビュー後記】~酒井の思い

才能はみだしっ子たちが日々の生活の中にもつ疑問や好奇心。それらを追究することができたらどんなに楽しいかと思います。隅田先生は、書籍「才能はみだしっ子の育て方」の中で「理科の分野は対象の範囲が広いため、多くの子どもの興味や関心を幅広くすくいあげることができる。また才能はみだしっ子の中には、興味の対象に没頭して学びの最中に思わず体が動いてしまう子どももいるが、フィールドワークや実験があることから体が動かしやすい理科は才能はみだしっ子が力を発揮しやすい分野でもある」と述べられています。

Kids Academiaは理科・科学の分野に特化されていますが、隅田先生のおっしゃるように理科・科学の範囲はとても広く、沢山の子ども達の興味関心を満たしてくれる場となることと思います。また、今後はKids Academiaの活動により蓄積されるノウハウが他分野の教育者の方たちにも伝播され、多方面での展開していかれるのではと期待しています。

子どもたちの「もっと知りたい」「もっと調べたい」「もっとできるようになりたい」「もっと伝えたい」を支援する教育活動を目指していらっしゃる愛媛大学のKids Academia、ニューノーマル時代の活動展開がとても楽しみです。

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