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社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ

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当社には法人で所有している山林があります。川上(森林所有者や素材生産者等)で何が起こっているかを理解するために、まずは自分たちでこの社有林の活用を考えてみることにしました。
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社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ~その4

引き続き、森林組合の方と社有林をどうするかを検討している。 当社の経営理念には「豊かな山を次の世代に繋ぐ」という言葉がある。経営理念は企業が持つ価値観であり、この価値観に基づき事業活動は行われるべきものである。 社有林の一つに手を加え、そこを使った社員研修をして、知識を得ることには意味がある。しかし、部分的に活用するよりも、より広い林班という単位で山に手を加えていく選択をした方が、「豊かな山を次の世代に繋ぐ」ための行動と言えるのではないかと考えた。なおかつ、社員研修は社有

社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ~その3

当社で公図を取得したので、法務局で登記簿を入手すれば所有者名と住所はわかるが、当社の社有林は6か所に点在し、その周りには多くの所有者が存在しそうなので、登記簿を発行してもらうだけの時間も費用も勿体ないなと思っていた。 森林組合の方に相談したところ、長和町役場で所有者を調べられるので、森林組合の方で調べていただけるとのこと。とても助かる。有難い。 後日、森林組合の方から所有者の特定ができたと連絡をいただいたので、森林組合に伺った。早速、当社の社有林に隣接している所有者さんを教

社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ~その2

社有林を見に行った翌日に早速、公図を取りに行くことにした。 まず、毎年長和町から当社に送られてくる名寄帳を当社総務部から借りた。これは当社が所有し課税対象になっている不動産(山林も含む)の一覧だ。課税地目という項目にちゃんと『山林』と書いてある。 固定資産税額=課税標準額×税率(1.4%)で計算されている。場所や山林の大きさによって課税標準額は異なるが、課税標準額が低いだけに固定資産税としては高いものではない。 森林施業図では、昨日訪問した5か所とそれ以外に1か所の合計6か所

社有林の調査を通じて川上の現状を学ぶ

当社には法人で所有している山林がある。川上(森林所有者や素材生産者等)で何が起こっているかを理解するために、まずは自分たちでこの社有林の活用を考えてみることにした。 信州上小森林組合に連絡し、当社の社有林を案内して欲しいと依頼。森林組合の方に同行いただき、社有林調査をおこなった。いくつかの社有林は当社の社長も現地を見ているものの、初めて足を運ぶ社有林もある。なお、当社は森林組合の組合員になっている。 森林組合の方にいただいた森林施業図。紫色の部分が当社の社有林。緑色が林道