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弥生美術館「もうひとつの歌川派?!」展ほか

2020.03.08ー17 訪問

帰国してからというもの、コロナのせいで大きなミュージアムはどこも開いてない!!つまらない!!という日々を送っています。とはいえ、こんな情勢でも開館している小規模なミュージアムはあります。暇を持て余しているので今回は3つ行ってみました。

永青文庫「古代中国・オリエントの美術―国宝“細川ミラー”期間限定公開―」展

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室町時代の三管領のひとつとして有名な細川家のコレクションを展示したミュージアムです。建物は昭和初期に建てられたこの一族(旧細川侯爵家)の事務所ですが、内装を活かしつつ上手くミュージアムとして利用してあると思います。エレベーターもついていましたし。個人的には最初の展示室の、展示ケース内の照明がLEDを使っているせいかチカチカして気になりましたが、それを使う理由はわかるし、目線の高さの問題もあるのでしょう。あっ教科書で見たことある!というものはありませんでしたが、状態の良いものばかりで、よくここまで揃えられたな、という印象でした。コレクターのこだわりが窺えます。にしても、外国のモノを買って自前のコレクションとして展示するって不思議な行為ですね、自分とは(少なくとも「美しいと思ったから」とかそういう面以外では)何の繋がりもゆかりもないのに、買って揃えたというだけでその人の一部として示されるのですから。

永青文庫「古代中国・オリエントの美術―国宝“細川ミラー”期間限定公開―」展
会期: 2020年2月15日(土)~4月15日(水)
 ※会期中、一部展示替えがあります
開館時間: 10:00~16:30(入館は16:00まで)
休館日: 月曜日(但し2/24は開館し、2/25は休館)
観覧料: 一般800円(700円)
 シニア(70歳以上)600円(500円)
 大学・高校生400円
 ※( )内は10名以上の団体料金
 ※中学生以下、障害者手帳をご提示の方及びその介助者(1名)は無料

弥生美術館「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち」展

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東京大学のすぐ近くにあるミュージアムです。チケットを買うと併設の竹久夢二美術館も観ることができます。江戸時代の浮世絵は結構見てきたけれど、それ以降の浮世絵って見たことがないよね?と思い訪れました。ちょうど最近読み終わった本に月岡芳年が出てきたのですが、彼の作品をこの目で見ることができたので嬉しい限り。浮世絵は浮世絵ですし、同じ流派を受け継いではいるのですが、その時代の雰囲気とか絵師たちの個性とかが絵に現れるものです。やがて写真に取って代わられ浮世絵は廃れていくのですが、挿絵という形でその画風が生き残っていくのは興味深かったです。特に、鰭崎英朋の描いた女性の絵には、現代にも通じる美しさがあって驚きました。そう、全く古臭さがなかった。伝統を残すのは大事かもしれませんが、生き残っていく上では、”伝統”を固持するだけでは不十分であり、問題はどのようにその精神を伝えていくかなのだろう、と思いました。

弥生美術館「もうひとつの歌川派?! 国芳・芳年・年英・英朋・朋世~浮世絵から挿絵へ……歌川派を継承した誇り高き絵師たち」展
会期: 2020年1月7日(火)~3月29日(日)
開館時間: 午前10時~午後5時(入館は4時30分までにお願いします)
休館日: 月曜休館
 ※ただし、1/13、2/24(月祝)開館、1/14、2/25(火)休館
観覧料: 一般900円/大・高生800円/中・小生400円
(竹久夢二美術館もご覧いただけます)

公式サイトはこちら

相田みつを美術館「みつをの言葉力」展

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東京国際フォーラムにある美術館です。その名の通り相田みつをの作品が並べられています。美術館のつくりが面白くて、古墳をイメージしているそうです。部屋の配置やところどころにある造花や土壁(もどき)がそれを想起させました。相田みつをの作品は画面越しやカレンダーなんかで見たことがありますが、実物は初めて見ました。よく見る、詩のようなものだけではなくて、普通の書道のようなものも書いていたんですね。彼の心の温まる言葉は、その文字の形を伴って初めて胸に響くものになるのかもしれません。実際、書の模写ではかなり腕の立った彼が、自分なりの書をどう書くか、悩んでいた時期があったそうです。あと、彼の言葉の裏には信仰心があるということは初めて知りました。相田みつをの作品は言葉だけがネットで一人歩きしている嫌いがあるのですが、一度訪れると違ったものが見えてくるかもしれません。

相田みつを美術館「みつをの言葉力」展
会期: 2020年2月11日(火)~6月21日(日)
開館時間: 10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日: 月曜日(祝休日の場合は開館・振替休日なし)
観覧料: 一般・大学生 800円
 中・高校生 500円
 小学生 200円(未就学児は無料)
 70歳以上の方 600円

はー早くコロナの騒ぎ収まってくれないかなあ

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