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国立新美術館「蔡國強 宇宙遊: 〈原始火球〉から始まる」展ほか

2023.06.25-07.02

急に暑くなってきたし急に仕事が忙しくなってきた。今回はそんな中で行った展示を紹介~



東京都庭園美術館「フィンランド・グラスアート 輝きと彩りのモダンデザイン」展

暑くなってくると、ガラス作品の涼しさが恋しくなります。涼しげなガラス作品と聞くと、私だったら風鈴だったり切子だったり、比較的薄いガラスを思い浮かべていましたが、この展示を通して、ガラスの涼しさはガラスという素材そのものに宿っているのではないか、と考え直しました。ここに展示されているものは結構厚めにガラスを使っていたと思いますが、重厚さを感じさせず(一部の作品は影すら涼しいのがすごい)、あくまで軽やかなものとして存在しているのが良かったですね

影すら涼しい作品の例。
グンネル・ニューマン『魚 [6211 K3164]』


国立科学博物館附属自然教育園

何回も庭園美術館には行っているのに、こちらに行くのは初めてです。正直、こんなに緑が深い場所だとは思っていませんでした。そして涼しい…。オオタカの巣があるようで、つい最近巣立ちを終えた(しかも孵ったヒナは全員!)そうです。蚊が怖くて長居はできなかったのですが、かなり手入れがなされているようなので、その辺の公園とかと比べると逆に少なかったのかもしれない…?ちなみにここで、木に止まったクワガタムシを人生で初めて見ました


国立新美術館「蔡國強 宇宙遊: 〈原始火球〉から始まる」展

名前だけは本当に何回も聞いたことがあってそれこそ作品も見たことあるはずだけど、実はよく知らない作家のひとりが蔡國強さん。2008年の北京オリンピック開会式の花火ショーを手がけていたことを初めて知ったし、なんならこの方の作品には火薬が使われていることすら知らなかった。作品そのものの鑑賞はもちろん、それぞれの作品で表現したいことや制作に至るまでの作家自身の考え、制作風景をじっくり知ることができる良い個展でした。特に制作過程の動画は良かったですね、多分作品の良さの一部は火薬が破裂するあの瞬間に宿っている


多分暗闇の中の光に切なさを感じるのは、光そのものを手に取ることができないからだろうな、とか、忙しい時期に限っていきたい展覧会が集中しているな、とか、そんなとりとめもないことを考える時間が、学生だったあの頃と比べると減ってしまって寂しく感じています。ただ、その寂しさをただただ受け入れるような「社会人」にはならないように、適度に争い、適度に受け入れ、適度に適応していきたいですね

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