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9月28日落鮎塩焼きでお夕飯。占いの顛末と鮎の目利き。

私は落鮎が大好きなので、店頭に並ぶとワクワクする。ベランダには蓼酢用の蓼も育ててる。その位、大好きな川魚。(写真はキャベツの胡麻和え、蓮根酢あえ、鮎、キャロットラペ、ダシがけ豆腐、清汁、牛蒡と牛と糸蒟蒻)

鮎の好きなところはいっぱいある。味は勿論だけれど、まず持ってこの字も好き。魚編に「占う」と書く。アユで何を占ったのか。そもそも、どうやって占うのか。

亀の甲羅を焼いてできたヒビで占ったと習ったが、鮎は焼いても皮にヒビは入らない。

高校生の時に古文の先生が話してくれた鮎占いの故事を映像として覚えている。シュールな光景。

皇后が湖で戦勝祈願をする。「勝つなら魚よ浮き上がれ」と言ったら、湖中の鮎が浮いてきて、勝利を確信したそうだ。

田舎のJKだった、冷めた私が想像したこと。

その1、鮎は酸欠で浮いたのでは?
(城址公園の堀で数えきれないくらいのボラが酸欠となり、押しくら饅頭状態で血走った目を水面に剥き出して口をパクパクし、やがて腹を向けて浮くホラーを目にしたことがあった)

その2、家来が忖度し、「皇后のカリスマ性の演出」とかのために毒でも流したか?
(教室でマウンティングする「女王志願者」と群がる「トモダチ」の群像劇を観察している部外者だった。)

毒で浮いたのでなければ、その鮎は、せめて実山椒と一緒に甘露煮にして、戦飯として携行してほしい。

さて、鮎の体表にヒビは出ないが、悲しい鮎の傷の話だ。目利きというほどのこともないが、知ってて損ではない。

鮎には「細菌」によって伝染する病気がある。「冷水病」だ。


一番右側の鮎の丸い傷。これが冷水病に侵された鮎。焼けば人間に感染ることはないと言われている。塩をたっぷり振って焼けばいいと教えられたことがある。そして売っている鮎の塩焼きに混ざっていることもあるとも。

生を購入するときは気をつけたい。気持ち悪いし、料理するときは生のものを触るから怖い。

うちの台所でこの病気の鮎がいたことに初めて気が付いた。写真を撮ってから、傷のあるところを切り、頭と背びれ下の二つに分けて焼いて食べた。

信頼していた魚屋さんだっただけに、とってもショック。一言言って、例えば値段を下げるとか、焼けば大丈夫だからおまけ
とか言ってくれたらよかったのに・・・。

なぜ、こんなことを?の気持ちを消化しきれず、数人の友人に話してみた。
スーパーではなく専門の鮮魚店だし意図的に違いない。舐められてるのではないかな〜。そんなふうに考えるのも嫌だからもう行くのをやめようと思っている、となんとなく恨み節的な感情ものせて・・・。

友達Aさん・・・魚屋さんとはいえ知らなかったということもあるから、そんなに人を悪く言わずに、教えてあげるつもりで寄ってみたら?
友達Bさん・・・お気に入りのお店だったらショックだねー。(気持ちに寄り添型)
友達Cさん・・・私なら行かないかも。と自分のスタンスをきっぱり。
友達Dさん・・(Cさんの言葉を受けて)あー、そういう考え方もあるよね。

なるほどー。友よ、正解などない些細な問いに付き合ってくれてありがとう。

というわけで
魚屋さんを悪いとは決めつけず、私自身が「また行ってみよう」という気持ちになるまで行かないでおく、という結論に至った。それを話すと、「よくわからないことを恨んでもいいことないよ」とAさんがいい、Aさんの言葉をみんなにラインで伝えたら、うんうんと同意の様子。

「保留」は大事だねー。いつも思うけれど、すぐ忘れもする。なんでも話せる気の置けない友達の存在も大切だな。

鮎がぷかぷかと浮くかどうかで占ったと、私は習ったが、古事記では鉤で釣れるかどうかで占ったとあるらしい。
そして、連れ合いである天皇は、神のお告げを信じなかったので祟りで死んだそうだ。

占ったからには、信じた方がいい、ということかなー。
信じなかったばっかりに祟られるのでは怖いから、占わない方がいいのかなー。

そういえば、私、「占い師」と言われる人に占ってもらったことが一度もない。
ここまできたら、やらない方がいいのかな。でも、やってもらいたい気もする。
何を占いたいかって、具体的なことはないのだけれど。



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