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『リーグ』と『トーナメント』の本質を探る

リーグ戦。トーナメント戦。

誰しもが聞いたことのある対戦方式で、どんな対戦方式かをほとんどの方がご存知だと思う。

しかし、それらはあくまで方法論だ。それぞれの語源を辿れば、本質が見えてくるから面白い。

『リーグ』の語源

『リーグ』は英語表記で『league』。日本語では『同盟、競技連盟』と訳される。

同じ目的のために結び付くというラテン語『ligo』が語源である。こうして語源を眺めてみると『リーグ』の本質に触れることができるのではないだろうか。

リーグ戦は確かに対戦方式の一つであり、相手チームと勝敗をかけて戦う。しかし、その背景には同じ目的を掲げ、ともに歩む仲間としての意識が確かに存在している。

『トーナメント』の語源

『トーナメント』の語源を調べてみると、その本質は『リーグ』の対極にあるように感じる。

『トーナメント』は英語表記で『tournament』。日本語では『勝ち残り式試合方法』と訳される。あくまで試合方式を言い表すものでしかない。

『トーナメント』の歴史を辿ると単純に面白い。それは、中世ヨーロッパまで遡る。元々は、騎士の馬上槍試合のことを指していたそうだ。中世ヨーロッパ時代にこの試合は流行し、騎士の技量を争う競技会、または模擬戦争として位置付けられていた。

こうして歴史を眺めると、『トーナメント』の本質が見えてくる。『トーナメント』には、戦争という殺し合いが背景にあり、そのための軍事演習といった意味合いが当初は色濃かったのである。

『リーグ』と『トーナメント』の対極性

普段何気なく代表的な対戦方式として『リーグ戦』と『トーナメント戦』が並べられる。そして、私たちは何気なくそれらを認識しているわけだが、語源や歴史を辿ってみると、あまりにそれらの本質が違うことに驚かされる。

リーグの本質は『同じ目的を掲げ、ともに歩む仲間』である。
トーナメントの本質は『戦争のための軍事演習』である。

なんと対極的なのだろうか。

育成コンセプトに合うのはどちらか

筆者の記事を他にも読んでくれている人であれば話がどこに向かっていくのか。もうお分かりだろう。最終的には育成の話になってくるのだ。

さて、育成カテゴリにおける育成コンセプトに合致するのは『リーグ』だろうか。それとも『トーナメント』だろうか。考えてみてほしい。

もう一度最後に繰り返しておこう。

リーグの本質は『同じ目的を掲げ、ともに歩む仲間』である。
トーナメントの本質は『戦争のための軍事演習』である。

答えは明白だ。

バレーボールに関する記事を執筆しています。バレーボーラーにとって有益な情報を提供することをコンセプトにしています。