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ジョージ・ガーシュインを箇条書きで語る。

●そもそもの話

ガーシュインのことを意識したのは、米国に行く飛行機です。以前、米国に本社がある会社に勤務していました。日本と米国の往来に、ユナイテッド・エアラインという航空会社をよく使っていました。ユナイテッドは「ラプソディー・イン・ブルー」をテーマ曲にしていて、テレビCMや機内で繰り返し何度も流していたんです。

ユナイテッドはマイルを大盤振る舞いしていたので、よく搭乗しました。そのたびに「ラプソディー・イン・ブルー」が流れるわけですから、自然と覚えました。

YouTubeにアップされているボーカルの動画で歌われる曲の多くがガーシュインが作曲したものであると知ったのはつい最近のことです。この3曲がすべてガーシュイン作というのは、ちょっとした衝撃でした。
I Got Rhythm
Fascinating Rhythm
Summertime

YouTubeで確認すると、それぞれハンパない再生回数を記録しています。オーケストラ用の曲もつくる作曲家が、ポピュラー・ソングもつくれるというのは、そうそうある話ではありません。

●作曲家にはありえないプロフィール

その後、興味本位でいろいろ調べるようになりました。子ども向けに書かれた本も確認しました。多くの歴史的音楽家を解説する本に、「ジョージ・ガーシュイン」とタイトルの付けられたページがありました。なかに、こんなくだりがあったのです。

その後、母のすすめで商業学校に通い始め、学校のイベントがあるたびに演奏をしていましたが、15歳で高校をやめ、音楽出版社にピアニストとして所属します。そこで、作曲法など、いわゆる音楽作りに対するノウハウを学びました。

ひのまどか監修『教科書に出てくる音楽家の伝記』講談社

15歳から働いていた
というエピソードは、全く知りませんでした。

きわめて珍しい事例です。まともな教育を受けることなく、実業家や小説家、美術家、スポーツ選手になるというストーリーならありえる話です。が、音学家というのはありえません。

演奏家にしろ作曲家にしろ、音楽家になるには幼少期からの長いレッスンが欠かせません。

●小澤征爾・大西順子・村上春樹

その後、YouTubeでこんな動画も見つけました。

この演奏の背景については、さまざまな事情があるんです。
✅そもそもの企画を言い出したのは、村上春樹である。
✅ピアノを演奏したジャズ・ピアニストの大西順子はすでに引退していた。
✅大西順子は、すでに決まっていたバイトをキャンセルして参加した。
✅そのため、大西順子はバイト先をクビになってしまった。
✅大西順子を説得して共演させたのは、小澤征爾である。

すべて、こちらの本に書かれています。ただし、大西順子がクビになったバイトが何であったかの説明はありません。

文庫本にしか書かれてないんです。対談を収録した単行本を文庫にする際に、この演奏の事情や背景を説明する村上春樹の文章が付け加えられたのです。文章中、村上春樹さんが書いた聴衆の様子とご自身の感想は以下のとおりです。

オーケストラの最後の音が鳴り終えたあと、どこからともなく「おお」と言う讃嘆の声が上がり(ひょっとしてそれは僕自身の声だったかもしれない)、人々は席を立って大きな拍手を送った。最後には聴衆1800人、見渡す限りほぼ全員のスタンディング・オベーションになった。拍手はいつまでも鳴りやまなかった。それは儀礼的な拍手なんかではなく、熱のこもった本物の拍手だった。見事な音楽に対する感謝と共感の拍手だった。オーケストラも全員がそのまま立ち上がり、良き音楽の誕生を祝った。そこには「音楽会」おきまりのフォーマルな儀式はなかった。すべてが自発的であり、ナチュラルな喜びに満ちていた。

『小澤征爾さんと、音楽について話をする』新潮文庫

上記の文章を会場にいたレポーターに読み上げたもたいました。

ビッグネームがならぶ演奏とそのワケあり事情も興味深いです。が、曲をつくったガーシュインについて、さらに知りたくなったという次第です。

●ChatGPTに教えてもらったガーシュインの評伝

「ガーシュインのことが知りたい」と思ったところで、まわりに相談できる相手がいません。雑談さえ、成り立ちません。こういうケースで役に立つのがChatGPTです。マニアックな話題の話し相手に最適です。何回かのやりとりの中で紹介してくれたのが、こちらの本です。

円安の影響で高値をつけています。が、アマゾンUSAで入手したので、送料を含めても少々安くなりました。とはいえ、たった1冊で1万円を超えました。

ChatGPTが推薦してくれた本

無事に到着して、少しづつ読み進めているのです。が、読解についてもChatGPTのサポートを受けています。紙の書籍をChatGPTに読み込ませるノウハウについては、こちらの記事をご参照ください。

●今後の展開について

ここから先は、マガジンに収録する予定です。自分のメモ用途だけに終わるのか?公開するのか?有料か?無料か?一切、決めていません。

サポートいただけると、幸いです。