啓蟄

今は古き 蛙声もわすれぬる底となりし底
わかれて出ずるときのうれしや せいせいの風
つぼむ枝先、夢ひとつ ふたつ とかぞえん
あお松が吹く春日野 ゆるりと迎へたは若い角

かすみきえぬる岬にはれ千鳥うたいしおがはるつとふ

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