蓮見舟

うみ落とされし水の馬 何某と知れず
蓮の葉ぬけゆく底に蝦蟇の口 空には細小蟹の城
みちびきかと輝けし ゆれたは仙女の扇のくさり
浮舟の余は この世か あの世か

浜風やむらさき煙る星月夜なみうちぎわに浸す夏のつまさき

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