わさび

さわ田に迷ひし粗礫の、足水は冷たく
かくかく 回らぬ水車の音は久し、と
教えた郭公鳥の夢見に落とされて
たらちね泣いた夜のほどぞ、辛みて立ちすくむ

こがれた記憶のあとを追ひしし寄すなみのしずくがまた幾千に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?