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どうか神様 生きる力をください

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生きづらいこの世の中で、生きていく
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#言葉の力

ただ一日、また一日

ただ一日だけ、 また一日だけ、 少しずつを惜しんで生きてみてください。 寄りかかれる存在がないなら、 私がいます、あなたの傍に。 日常の喧騒の中で、 どうか忘れないで、 あなたを思う私がいることを。 無理に笑わず、そのままでいいんだから。 一緒に感じることが、 心の柔らかさを取り戻す鍵、 少しずつでいい、生きてみてください。 ただ一日だけ、 また一日だけ、 あなたの中にある 大事なものを一緒に守りたい あとがき 今日も、近しい人が鬱症状で仕事を辞めました。 私にでき

道なき森と僕らの物語

※物語は全て無料で読めます😊 木が生い茂り、来るものを拒む森。 ここは一体どこなんだろう。 どうして僕はこんなところにいるんだろう。 僕は何度も自分に問いかける。 足元の落ち葉を踏むたびに、 過去の誰かの冷たい言葉が、頭の中こだまする。 『君はいつも間違っているんだ』 『誰も君を必要としてない』と。 それらの言葉が、僕を森に引き戻し、 何度も何度も僕を傷つける 「こんな森にいる理由なんて、もうとっくに忘れてしまった。どこに行きたかったのかすら、忘れてしまったよ」 果て

¥100

逆さまくじら

ある晴れた日、小さな村に住む少女は、一人海辺に座っていました。潮風がそよそよと吹き、波が静かに寄せては返す音が聞こえてきます。太陽は真上から照りつけ、肌をじりじりと刺すようでしたが、少女は気にせずに空を見上げていました。 少女は今日も、何かを待つように空を見上げていました。誰よりも小さな少女はいつも馬鹿にされていました。そんな時は、いつもこうやって海辺に座り空を眺めます。彼女がまだ幼かったころ、世界を旅する船に乗って村にやって来た大きな男の人と出会いました。その出会いが彼女

青の時間と過去

路地の奥にある時計店「アズール・タイムズ」は、時間と空間の狭間である。この店では、時計が止まった瞬間青く光り、その光は「青の時間」と呼ばれる過去へと訪れる者を導く。 彼女はその一人だった。行き場を失くした劣等感がこの店まで引き寄せた。店の扉を押すと、賑やかだった店内の時計たちが一斉に停止し、すべてが深い青色に包まれる。時計師は彼女に語る。「ようこそお嬢さん。ここは青の時間への扉、時間は流れを失い、過去と現在が繋がる場所です。」彼女は安心したかのように微笑み応える。「ずっと、

深海の光

息継ぎを忘れた魚のように 尾びれを揺らして眠りにつきたい 忘れがちな記憶と生命力は 透けて見えなくなってしまっても それでいいんだ。 大人になろうとすればするほど 上手に泳げもしない私を、残酷で冷酷な目で見てくる。 見たかった風景は美しくて好きだけど 少し疲れた私は水面に浮上する。 そのことがとても虚しくて、悲しくて まるで売れ残りの魚のように息絶えるようだった。 「おはよ」って優しい色の海に言えなくなってからは 正解を探して、空を眺めている。 私の切り取った輝かしい過

見えない彼女と見える僕

僕は僕で生きる世界があって この世界に流れる風は、どこまでも冷たい 幾千の星々は、そんな僕にも笑いかけ でもやっぱり、朝になれば泡のように消えていく そこら中を見えないモノたちが潜んでいて 願い事を託す、彼らにはこの世が まるで穴が開いた空のように映っているんだろうか 嫉妬と焦りと闇が漂う世界に何を望むだろうか 冷たい空に見える君を、僕はどうすることもできなくて 海が見える踏切で一人考えてしまう 君に近づく方法は何通りあるのだろうか。 君を見つけてから、灰色であるはずの

探し物と碧い空

探し物が見つからない。どこを探しても見つからない。 もう、探しているものが本当にあったのかもわからないけど。 探し物を探す。 尖った心は誰も近づけさせず、人の話を片っ端から 「そうなんでしょ」って切っていったら 冷たくて、寂しくて、苦しい場所から抜け出せなくなった。 家まで送ってくれた先輩は私に夢を見させてくれたが 結局それは、先輩にとって苦しみしかないんじゃないかなと思う。 ある日、先輩は絵具を持ってやってきた。 首をかしげる私に「君を救い出そうと思ってる」って真剣に言

休息の花

まだ寝てていいよ、安心できるこの場所で 夢の続きを見よう、まだ起きなくていいから。 振り向いた先には、頑張って頑張って一人ずっと頑張って 認められたくて、もがいて、一度壊れた君がいて 夢を叶えたって、息をしたって、うまく笑えない君は 「神様は、笑ってくれない」って泣いていた 運命は変わらなくて、過去に戻ってもきっと同じことの繰り返しで 最高に自分を好きだったあの頃を、今でもあんなに執着してしまって ぐちゃぐちゃの泣き顔は、優しい君のままなんだけど 君は君の優しさで、押しつ

君のこの人生を

君が欲しかったものは何だい 君が望んでいた世界はどこだい 君がそれを目にしたとき その美しさに、涙を流すほどの 感動が手に入らないのは なぜだと思うかい 近道しようと縮めた空間は 悲しいだけで何も生まれないよ ふわふわと浮遊しながら泳いでは 意味がないと嘆くことを もう終わりにしよう 一筋の揺れる光は、心の中にあって まるで君の信念のように揺れてしまっているよ 月を見てはため息をつく君は 自分の世界に閉じこもり 頭の中は理想で埋めつくされ 独りよがりの世界に浸り 侵入者を

無色透明の空に色を足せるように

無色透明の空に色を足す 空気は冷たく、私の空白の時間をあざ笑うようだった 時間になれば影が生まれ私の鼓動を壊していく 留まり続ける私の影は難問が解ける快感とは程遠いところにあって また空を見上げ無色透明の空を眺める 昔公園の砂場で作った砂のお城は夢中で楽しめた でもその砂のお城は一瞬で崩れ去る、私の物語りのように 今度は私から音も取って、私は無音のまま窓の外を見る 言葉では計り知れない思いが私に影を作っていく このまま私は影の影となり、もうどっちが私かわからなくなって いっ